GLOSSARY
貨幣の用語集
貨幣史を読むときに出てくる言葉を、専門家でない人に向けて言い直したものです。一語につき一文の説明と、その語が出てくる科目への入口を置いています。
461 語
測る(43)
- エレクトロン 金と銀が自然に混ざった合金。
- 黄金 金。とくに、輝きや豊かさを指して言うとき。
- 額面 貨幣の表に書かれた、制度が決めた値。
- 貫 銭を千枚ひとまとめにした単位。
- 換算 単位の違うものを、同じ物差しに置き直すこと。
- 元本 預けた、または借りた、もとのお金。利子や手数料を除いた本体。
- 規格 一枚をどう作るかを決めた、公の約束。
- 貴金属 金・銀など、錆びずに値打ちを保つ金属。
- 金 錆びず、柔らかく、希少な金属。
- 銀 金より産出が多く、日常の貨幣に向いた金属。
- 金銀 金と銀を、まとめて言うときの言い方。
- 金属 光を返し、叩けば延びる物質。
- クリッピング 貨幣の縁を切り取って、金属を盗むこと。
- グレイン 英米の重さの単位。一グレインはおよそ 0.0648 グラム。
- 公差 規格からのずれとして、あらかじめ許された幅。
- 産出 鉱山から金属が採れること。またその量。
- 地金 貨幣の形をやめた、金属そのもの。
- 実質 含まれる金属そのものの値。溶かせば手に入る。
- 実勢 建前ではなく、実際にそうなっている値。
- 純金 量目 × 品位を、金貨について言ったもの。
- 純銀 量目 × 品位。実際に含まれている銀の重さ。
- 純度 混ざりもののなさ。貨幣では品位と呼ぶ。
- 消費者物価指数 家計が買う品物とサービスの価格を一つにまとめ、物価の動きを毎月測る指数。
- 秤量 額面ではなく、その都度重さを量って使うこと。
- 相場 市場で実際についている値。
- 大数の法則 数が増えるほど、平均が本当の値に近づくという法則。保険の土台。
- 単利 元本にだけ利子が付く計算。元本×(一+年利×年数)。
- 手数料 売買や預かりの対価として引かれるお金。値札に出にくい値段。
- 銅 安価で加工しやすい金属。小額貨幣に使う。
- トロイオンス 貴金属を量る単位。一トロイオンスはおよそ 31.1 グラム。
- 比価 金と銀のような、二つの金属の交換の比率。
- 品位 金属のうち、金や銀そのものが占める割合。
- 複利 利子にも利子が付く計算。元本×(一+年利)の年数乗。
- 分散 一つに集中させず、性質の違うものに分けて持つこと。
- 分母 割合の「何に対する」の側。二倍・半減・三割の元になる数。
- 平価 制度が決めた交換の比率。実際の相場とは別物。
- ポイント 割合どうしの差を表す単位。一%と二%の差は一ポイント。
- 摩耗 手から手へ渡るうちに、少しずつすり減ること。
- 名目 額面に書かれた、制度が決めた値。
- 物差 何かを測るための、基準になるもの。
- 匁 日本の重さの単位。一匁はおよそ 3.75 グラム。
- リスク 結果が前もって決まらず、増えることも減ることもある度合い。
- 量目 一枚の重さ。
作る(36)
- 悪鋳 中身を減らして貨幣を作り直すこと。
- 鋳型 溶けた金属を流し込む、貨幣の形の型。
- 鋳つぶし 貨幣を溶かして、金属の塊に戻すこと。
- 印刷 版を作って、同じものを大量に刷る技術。
- 大型化 貨幣が、より大きく重くなっていくこと。
- 大型銀貨 手のひらに重みを感じる大きさの銀貨。
- 回収 出回っている貨幣を集め直すこと。
- 改鋳 貨幣を作り直すこと。
- 機械 人の力によらず動く仕掛け。
- 機械打 人力でなく機械の力で打つ作り方。
- 機械打ち 圧延と圧印の機械で貨幣を作る方法。縁を刻んで削り取りを防ぎ、千年続いたハンマー打ちを終わらせた
- 技術 物を作るための、確立されたやり方。
- 偽造 本物に見せかけた貨幣を作ること。
- 検定 できあがった貨幣が規格どおりかを、第三者が確かめること。
- 合金 複数の金属を混ぜたもの。
- 工場 機械を据えて、同じものを大量に作る場所。
- 刻印 金属の面に、印を打ち込むこと。またその印。
- 極印 模様を打ち込むための金属の型。
- 極印連鎖 同じ極印を共有する貨幣どうしのつながり。
- 再打造 同じ意匠・同じ銘で後年に打つこと。貿易銀では正規の作法である
- 試金 金属にどれだけ金銀が含まれるかを調べること。
- 私鋳 政府でない者が、勝手に貨幣を作ること。
- 造幣局 国が一元的に貨幣を作るための役所。
- 造幣所 貨幣を作る場所。
- 造幣所記号 どこで作られたかを示す、小さな印。
- 打刻 金属の型を金鎚で打って模様をつける作り方。
- 鋳造 溶かした金属を型に流して作る方法。
- 通用銭 実際に世の中で使われた、ふつうの銭。
- 銅貨 銅で作られた貨幣。
- 銅銭 銅で作られた、日常の小さな銭。
- 灰吹法 銀を鉛とともに溶かして取り出す精錬法。石見銀山に伝わり、日本の銀産出を押し上げた
- パティオ法 1554年に確立した銀の精錬法。中庭に鉱石粉と水銀を広げて混ぜ、低品位鉱からも銀を取る道を開いた
- ビロン 銀と銅を混ぜた低品位の合金。属州の銀貨や中世の小額貨に使われた
- 縁飾り 貨幣の縁に入れた、ぎざぎざや文字。
- 母銭 鋳型を作るために使う、見本の銭。
- 割り金 金銀に混ぜる、銅などの安い金属。
読む(24)
- 意匠 貨幣の絵柄と配置の、全体としての設計。
- 裏面 貨幣の裏。額面や造幣所の情報が来る面。
- 表面 貨幣の表。ふつう、発行者を示す面。
- 型式 意匠・銘文・額面・発行主体といった特徴でまとめた、貨幣の分類。
- 実物 写真や図ではない、手に取れる一枚。
- 受容 人がその貨幣を受け取ること。
- 肖像 貨幣に彫られた、人物の顔。
- 書体 文字の書きぶり。同じ銭名でも書きぶりが違う。
- 図像 貨幣に彫られた絵柄。顔・獣・紋章など。
- 図録 実物の写真や図を並べた、見るための本。
- 銭名 銭の面に刻まれた、その銭の呼び名。
- 双頭の鷲 東西を望む鷲の国章。ロシアでは一九一七年に消え、九二年以降に細部の違う鷲が戻った
- 戳記 受け取った側が確かめた証に打つ小さな検印。中国での銀貨の扱い方を指す
- 直径 貨幣の差し渡しの長さ。
- 通用 その貨幣が、実際に受け取ってもらえること。
- 年号 貨幣に刻まれた、作られた年。
- 分類 同じもの・違うものを、基準を決めて仕分けること。
- 保存状態 どれだけ摩耗せず、傷まずに残っているか。
- 銘 刻まれた文字そのもの。
- 銘文 貨幣に刻まれた文字。
- 目録 貨幣を種類ごとに並べ、番号をつけた一覧。
- 紋章 家や都市を示す、決まった図柄。
- 横顔 真横から見た顔。貨幣の肖像はたいていこの向き。
- 来歴 その一枚が、誰の手を経てここに来たかの記録。
制度(147)
- アウスグライヒ 一八六七年の妥協。オーストリア=ハンガリー二重帝国の成立
- 暗号資産 国家でも銀行でもない仕組みが発行し、計算で移転を記録する電子の資産。
- 安定化計画 千九百五十九年、一ドル六十ペセタの単一レートへ切り下げ、貿易と外資を開放した転回点
- ERM 欧州為替相場メカニズム。ユーロ参加前の通貨を中心レートの周りに保つ仕組み
- 一条鞭法 1581年に張居正が全国化した明の税制。税と賦役を銀で一本化して納めさせた
- 王権 王が持つ、支配する力。
- 恩賞 功績に報いて与えられる、土地や物。
- 外貨準備 中央銀行が蓄える通貨の備え。冷戦後の世界ではその多くがドルで持たれてきた
- 外債 外国の投資家から借りる国債。オスマンは一八五四年に始めた
- 貸金業 お金を貸すことを業として行うこと。日本では登録が要る。
- 課税 国が民から金や物を取り立てること。
- 家督相続 戦前の日本で、戸主の地位と財産を長子が一人で受け継いだ相続の形。
- 貨幣 支払いに使われ、値打ちの物差しになり、蓄えておけるもの。
- 貨幣発行益 貨幣を作る費用と、その額面との差。発行者の取り分。
- 貨幣法 貨幣について定めた法律。
- ガベル 塩の王室専売による、逃れられない消費税。革命まで最も憎まれた税になった
- 為替 違う通貨どうしを交換すること。またその比率。
- 為替手形 遠い土地で、別の通貨で支払わせる手形。
- 勘定 金の出入りを数え、記録すること。
- 元本保証 預けた額が減らないと約束すること。誰が、どこまで約束するかが要点。
- 議会 税と支出を承認する、合議の場。
- 基軸通貨 世界の取引で、共通に使われる通貨。
- 強制通用 銀行券の兌換を止めて通用を強いる措置
- 規律 できることを、あえてしないと決めておくこと。
- 金為替 金そのものでなく金建て資産で通貨を守る運用。影の金本位の道具
- 金庫 貴金属や現金をしまう、頑丈な入れもの。
- 銀行 支払いを帳簿の上で仲立ちし、貸し出すときに預金を書き込むしくみ。
- 銀行券 銀行が発行した、支払いを約束する紙。
- 金本位 貨幣の値打ちを金で決めるやり方。
- 銀本位 貨幣の値打ちを銀で決めるやり方。
- 金本位制 通貨の値打ちを、一定量の金に結びつける制度。
- クーリング・オフ 契約のあと、決まった期間内なら理由なく取り消せる仕組み。
- 繰下げ 年金を受け取り始める年齢を遅らせること。月額は増える。
- 軍隊 戦うために組織された集団。
- 決済 支払いを最終的に済ませること。
- 硬貨 金属で作られた貨幣。
- 交換期限 デノミの持つ影。間に合わなかった人の紙はただの紙になった
- 口座 銀行に預けたお金の記録。残高の数字は、銀行があなたに負う借り。
- 公債 政府が広く民間から借りるための証書。
- 硬通貨政策 シリングをマルクに寄り添わせた戦後オーストリアの作法
- 公的年金 国が法律で運営する年金。日本は国民年金と厚生年金の二階建て。
- 国債 国が発行する借金の証書。
- 国債引受 国が出す借金の証書を、銀行家がまとめて買い取り、投資家に売ること。
- 国庫 国の金を出し入れする、金庫と役所。
- 固定 動かさないと決めること。
- 固定相場 為替を一定の率に留める制度。錨の一形態
- 再建 壊れた仕組みを、もう一度立て直すこと。
- 財源 金をどこから持ってくるかの当て。
- 最後の貸し手 誰も貸さなくなったときに貸す役目。
- 財政 国の収入と支出のやりくり。
- 財閥解体 一九四五年から占領下で行われた、財閥本社と持株の解体。
- 債務 返さなければならない借り。
- 十進法 十ずつ位が上がる数え方。
- 支払 代金や負債を渡して、義務を終わらせること。
- 支払停止 国庫の「破産」の宣言。消滅ではなく、支払いの約束の組み替えだった
- 紙幣 紙に額面を書いた貨幣。
- 資本規制 預金や外貨の引出し、国外への送金を制限する壁
- 借金 返す約束で、金を借りること。
- 住宅ローン 住まいを買うために、長い年数で返す借入。住まいが担保になる。
- 自由鋳造 持ち込んだ地金を造幣所が貨幣に打つ制度
- 主権 その領域で、最終的にものを決める力。
- 準備 支払いに応じるため、手元に置いておく金銀や外貨。
- 消費税 買い物のたびに値段に上乗せされる税。日本は一〇%、食料品などは八%。
- 条約 国どうしが結ぶ、文書による約束。
- 秤量貨幣 数えるのではなく、量って使う貨幣。
- 所得税 一年の所得にかかる税。所得が多いほど高い割合がかかる段階の作りが多い。
- シリング計算法 一九二四年十二月二十日の法。クローネからシリングへの単位切替の根拠
- 出挙 古代の日本で、寺や国が稲や財を貸して利息を取った仕組み。いちばん古い金貸し。
- ステーブルコイン ドルなどの通貨に値を合わせるよう、準備資産で裏づけた暗号資産。
- 税 国や自治体が、法律で決めた割合を所得・買い物・財産から集めるお金。
- 正貨 金貨・銀貨など、金属そのものが額面の裏づけになっている貨幣。
- 政策金利 中央銀行が誘導する短期の金利。「利上げ」「利下げ」の対象。
- 清算 互いの貸し借りを差し引いて、残りだけを支払うこと。
- 制度 社会の決めごとの仕組み。
- 成年後見 判断する力が弱った人のために、財産の管理などを代わりに行う仕組み。
- 政府 国を運営する組織。
- 責任準備金 保険会社が、将来の支払いに備えて積んでおくお金。
- 戦時公債 戦費調達の国民からの借金。増発と並ぶもう一つの蛇口
- 戦費 戦争にかかる費用。
- 送金 口座から口座へ、または業者を通じて、お金を送ること。
- 相続 亡くなった人の財産と借りを、家族などが受け継ぐこと。
- 相続税 人が亡くなったとき、受け継がれる財産にかかる税。日本では一九〇五年に生まれた。
- 贈与 お金や財産を、見返りなく人に渡すこと。税の線が引かれている。
- 大改鋳 1696年に始まる銀貨の全面打ち直し。ロックの旧平価維持論に沿って進められた巨費の国家事業
- タイユ 常備軍を養う恒久の直接税。貴族・聖職者は免除された
- 兌換 紙幣を持って行くと、金や銀に換えてもらえること。
- 兌換停止 銀行券と正貨の引き換えを止める措置。紙の通貨の時代の入口になった
- 担保 返せなかったときに、代わりに渡すと決めておく財産。
- 中央銀行 国の通貨の量と、銀行の支払いを最後に引き受ける銀行。
- 鋳貨法 貨幣の作り方と規格を定めた法律。
- 徴収 税や代金を、取り立てて集めること。
- 帳簿 誰が誰にいくら負っているかを書いた記録。
- 勅令 君主が出した命令。
- 勅許 王の許可状。一五三五年には新大陸で最初の造幣所をメキシコ市に認めた
- 通貨 ある国・地域で実際に通用している貨幣。
- 通貨主権 自分の国の貨幣を、自分で決められる力。
- 通貨同盟 複数の国が、通貨の規格を揃える取り決め。
- 通貨保護法 一九四七年十一月のオーストリア第二次通貨改革の法
- 積立方式 自分が払った分を積み立て、運用して、自分が受け取る方式。
- 停止 続けていたことを、いったんやめること。
- 手形 いつ・いくら払うと書いた紙。
- デノミ 通貨の単位を切り下げること。
- 電子マネー 先に払った額を電子の記録にして、店で使うお金。発行者への信頼が前提。
- 統一 ばらばらのものを、一つにまとめること。
- 同盟 複数の国や都市が結ぶ、協力の約束。
- 登録 事業を営む資格を、国や自治体の名簿に載せること。名簿で確かめられる。
- 土地 動かせない財産。
- 特権 特定の者だけに認められた権利。
- 二十グルデン建て ケルンマルク純銀=二十グルデンの規格。協定ターラーの背骨
- 年金 老いや障害のあと、決まった額を定期的に受け取る仕組み。公的と私的がある。
- 年貢 日本で、主に米などの現物で納めた税。
- 廃貨 特定の券や貨幣の通用を止める措置。二〇一六年のインドでは五百・千ルピー券が対象になった
- 賠償 負けた国が、勝った国に払う金。
- 跛行本位 銀貨が地金価値から切り離されたまま通用する状態。片足の本位制
- 発行 貨幣を作って、世の中に出すこと。
- バンコール ケインズが構想した超国家通貨。どの国のものでもないカネを世界の決済の中心に据える案だった
- 費用 何かをするのにかかる金。
- 賦課方式 いま働く人が払う保険料で、いま受け取る人の年金を賄う方式。
- 不換 金銀に換えられない、という状態。
- 複本位 金と銀の両方を、値打ちの土台にする制度。
- 振替 現金を動かさず、帳簿の数字を移して支払うこと。
- ブレトンウッズ 第二次大戦の末期に決められた、戦後の通貨の仕組み。
- 閉鎖通貨圏 域内専用の貨幣だけを流通させる制度。ローマ支配下のエジプトが約三百年維持した
- 兵士 軍隊で戦う人。
- 返済 借りたお金を、利子とともに決めた期日までに返すこと。
- 変動相場制 通貨の値段を政府の約束ではなく日々の市場が決める仕組み。1973年に主要通貨が移った
- 法定 法律で定められた、という意味。
- 法定通貨 円建ての支払いで、法が定める範囲まで、受け取る側が弁済として拒めない貨幣。
- 保険料 年金・医療・介護・民間の保険で、加入者が定期的に払うお金。
- 補助貨幣 端数の支払いのための、小さな貨幣。
- 本位 貨幣の値打ちを何で決めるかの土台。
- £sd 1ポンド=20シリング=240ペンスの会計体系。ポンドは貨幣ではなく、重量と勘定の単位として出発した
- マーストリヒト条約 千九百九十二年、単一通貨ユーロへの道を定めた条約
- 身代金 捕らえられた人を返してもらうために払う金。
- 無期限交換 Dマルクは今日も無期限にユーロへ交換できる。通貨は退場しても約束は生き続ける
- 無担保コールレート 銀行どうしが担保なしで翌日まで貸し借りする金利。日本の政策金利。
- 持株会社整理委員会 一九四六年八月に置かれ、財閥の持株を引き取って売り出した機関。
- 約束 あとで果たすと決めること。
- 預金 銀行に預けた金。帳簿の上では、銀行があなたに負う借り。
- 預金保険 銀行が破綻したとき、預金者のお金を一定の額まで守る公的な仕組み。
- ラテン通貨同盟 フランス主導で複数国がフラン規格を共有した試み。共通の中央銀行はなかった
- 利子 借りた金に上乗せして返す分。
- 利子の禁止 中世のキリスト教会が、お金を貸して利子を取ることを罪とした決まり。
- 両替 違う貨幣どうしを取り替えること。
- 両替商 違う貨幣どうしを交換する商売。
- 領邦 一つの帝国の中にある、それぞれ独立した国。
- 累積的取得税 相続と贈与を束ね、一生で受け取った財産を積み上げて課税する仕組み。
現象(55)
- アジオ 正貨と紙幣の値打ちの開き。信用の体温計
- 悪貨 中身の少ない、値打ちの劣る貨幣。
- 暗黒の水曜日 1992年9月16日。二段の利上げでも投機の売りを止められず、ポンドが ERM 脱退へ追い込まれた日
- 市場 売り手と買い手が集まって値段が決まる場。
- インフレ 物価が上がり続けること。貨幣の値打ちが下がること。
- 円高 円の値打ちが他の通貨に対して上がること。同じ一万円で買える外貨が増える。
- 円安 円の値打ちが他の通貨に対して下がること。同じ一万円で買える外貨が減る。
- 大市 決まった時期に開かれた、遠方の商人が集まる大きな市。
- 価格革命 16世紀ヨーロッパの長期物価上昇。百年でおよそ4倍という緩やかで持続的な上昇だった
- 価値 どれだけの値打ちがあるか。
- 還付金詐欺 税金の還付を装い、機械を操作させて相手の口座へ送金させる手口。
- 危機 仕組みが持ちこたえられなくなりかけている状態。
- キッパー・ウィッパー 三十年戦争の戦費に追われた領邦がいっせいに悪鋳へ雪崩れ込んだ貨幣狂乱
- キャッシュレス 現金を使わない決済の広がり。硬貨の流通後退の背景
- 供給 出回る量。
- 恐慌 信用が一斉に縮んで、経済が急に止まること。
- 恐怖 おそれ。
- 狂乱 人々が我を忘れて同じ方向へ殺到すること。
- 金融 金を融通すること。貸し借りのしくみ全体。
- グレシャムの法則 悪貨は良貨を駆逐する、という言い方で知られる経験則。
- 交易 遠くの土地とやりとりする商い。
- 交換 何かと何かを取り替えること。
- 硬通貨 価値の落ちにくい通貨
- 国境 国と国の境目。
- 混乱 秩序が失われた状態。
- 詐欺 人をだまして、お金や財産を渡させること。手口は変わり、型は変わらない。
- 信認 制度そのものが信じられていること。
- 信用 「あとで払ってもらえる」と信じられていること。
- 信頼 相手を信じること。
- スペインの猛威 千五百七十六年、支払停止で給料を絶たれた王の軍団がアントウェルペンを略奪した惨劇
- 銭不足 取引に必要な貨幣が、世の中に足りないこと。
- 損失回避 同じ額なら、得る喜びより失う痛みを大きく感じる心の癖。
- 退蔵 使わずに、しまい込んでおくこと。
- 大量 たくさんの量。
- 賃金 働きに対して払われる金。
- 通貨の分割 一つの通貨圏を紙幣単位で切り分けること
- デフレ 物価が下がり続けること。
- 取り付け 預金者が一斉に引き出しに押し寄せること。
- 取引 売り買いや貸し借りのやりとり。
- 二重の値札 正貨建てと紙建てで値段が分かれること。紙の減価が日常になった徴
- 値打 価値のこと。日常の言い方。
- 値段 一つの物につけられた値。
- ハイパーインフレ 物価が、手がつけられない速さで上がり続けること。
- 破産 払えなくなること。
- 発明 今までなかった仕組みや道具を、作り出すこと。
- 物価 物の値段の、全体としての高さ。
- 物々交換 貨幣を使わず、物と物を直接取り替えること。
- 貿易 国をまたいだ売り買い。
- 崩壊 仕組みが成り立たなくなること。
- 慢性インフレ 急には燃え上がらず、数十年かけて続く物価上昇
- 輸出 物を外国へ売ること。
- 読み書きの規範 男子に読み書きを求める宗教の決まり。経済史では、職業の転換を説明する仮説の鍵とされる。
- 略奪 力ずくで奪うこと。
- 流通 貨幣が人手から人手へ渡り続けること。
- 良貨 中身のたしかな、値打ちのある貨幣。
調べる(20)
- 一次史料 その出来事の当事者・同時代が残した記録。
- 貨幣学 貨幣そのものを証拠として、歴史を読む学問。
- 貨幣史 貨幣がどう変わってきたかの歴史。
- 共伴 同じ場所から、一緒に見つかること。
- 検証 本当にそうかを、証拠に当たって確かめること。
- 産地 その物が作られた、あるいは採れた土地。
- 出土 土の中から見つかること。
- 諸説 定まっていない、複数の説。
- 史料 過去を知るための、当時の記録や物。
- 史料批判 その記録が、どこまで信じられるかを吟味すること。
- 数字 数を表す文字。
- 統計 数を集めて、全体の傾向を見ること。
- 鉛同位体比 金属に含まれる鉛の、産地ごとに異なる指紋。
- 二次史料 後の時代に、他の記録をもとに書かれたもの。
- ねんきん定期便 日本の年金の記録と見込額を、毎年誕生月に知らせる通知。
- 標本 全体を知るために取り出した、一部のもの。
- 分布 どこに、どれだけあるかの広がり方。
- ホード まとめて埋められ、まとめて見つかった貨幣の一群。
- 埋蔵年代 そのホードが埋められた、およその時期。
- 文書 当時書かれた、文字の記録。
貨幣の名(62)
- アッシニア フランス革命期に発行された紙幣。
- アルペンドラー 「アルプスのドル」。固い戦間期シリングの異名
- エキュ フランスの金貨、のちに銀貨の名。
- エスクード 一五三七年導入のスペインの新金貨。品位二十二カラット、一マルコから六十八枚。以後の金貨の基準となった
- エフィムカ ロシアでのターラーの呼び名。ヨアヒムの名の前半から
- ギニー 英国の金貨。アフリカの金にちなむ名。
- 金貨 金でできた貨幣。高額の支払いに使う。
- 銀貨 銀でできた貨幣。歴史の大半で主役だった。
- グルデン 低地地方などで使われた通貨。
- グルデングロッシェン 1486年、チロル大公ジギスムントがハル造幣所で発行した大型銀貨。金のグルデン一枚の価値を銀で表した
- グロッシェン 「厚い銭」に由来する中世の名。シリングの百分の一として再登板した
- 軍票 占領軍の発行する紙幣
- 計算貨幣 帳簿に書くためだけにある、手に取れない単位。
- 小判 日本の楕円形の金貨。
- コンヴェンツィオンスターラー 1753年にオーストリアとバイエルンが定めた南部の基準銀貨。物差しの統一が秩序を支えた
- ジェルミナル 革命暦の月の名。この時の規格のフランを指す。
- ジェルミナルのフラン 紙が二度死んだあと、金属に帰った十進法の通貨。規格は百年余り動かなかった
- 償還券 バンコツェッテルと五対一で替えられた新しい券。ウィーン通貨の実体
- シリング 英国の単位。ペニー十二枚ぶんにあたる。
- スケアッタ 七世紀末に金貨に替わって現れた小さな銀貨。北海交易網の広がりを物語る
- スターリング 英国の銀の品位を示す語。
- ストイフェル オランダの小額貨幣。
- スペインドル 新大陸の銀で作られた、スペインの大型銀貨。
- セステルティウス ローマの真鍮貨幣。金額を数える単位としても用いられた
- セント 百分の一を意味する、小額の単位。
- ソブリン 英国の金貨。
- ソリドゥス 古代ローマ後期の金貨。長く品位を保った。
- ターラー 中央ヨーロッパの大型銀貨。
- ダールデル ターラーのオランダでの呼び名。
- 大陸紙幣 独立戦争の戦費のために発行された、北米の紙幣。
- ダラー ターラーが英語に入ったときの形。
- ディナール イスラーム世界の金貨。
- ディルハム イスラーム世界の銀貨。市場の売り買いも勘定もこの銀貨が回した
- デカドラクマ 十ドラクマにあたる大型の銀貨。シラクサのものは古代貨幣の美の頂点とされる
- テトラドラクマ 四ドラクマ銀貨。アテナイのフクロウは最初の国際通貨と呼ばれた
- デナリウス 古代ローマの銀貨。西方の銀貨の祖にあたる。
- ドゥカート ヴェネツィアなどが出した金貨。地中海の商いで広く通った。
- ドゥニエ 中世フランスの小さな銀貨。
- トゥルノワ トゥールで作られた系統の貨幣を指す言い方。
- ドル 合衆国の通貨。現在の基軸通貨。
- 幕府 日本で、武家が政治を行った政権。
- パラ かつての小さな銀の単位。今日のトルコ語で「お金」そのものを指す言葉
- フェアアインスターラー 連合のターラーを意味する独墺共通銀貨。統一ドイツまで生き残り、のちに3マルクとして通用し続けた
- フラン フランスの通貨。
- フローリン 一二五二年にフィレンツェが打った百合の金貨。国際決済の標準として各地で模倣され、グルデンの語源となった
- ペセタ 近代スペインの通貨。
- ペニー 英国の小さな銀貨。のちに銅貨。
- ペニヒ ドイツの小額貨幣。
- ペンス ペニーの複数形。
- ポンド 英国の通貨。もとは銀一ポンド(重さ)の意味。
- マラベディ スペインで長く使われた、小額と計算のための単位。
- マリア・テレジア・ターラー 女帝の肖像を刻む銀貨。中東・アフリカで20世紀まで通用した貿易銀の女王である
- マルク ドイツの通貨。もとは銀の重さの単位。
- ユーロ 欧州の多くの国が共有している通貨。
- ヨアヒムスターラー 1520年ごろからボヘミアの銀山の谷で打たれた大型銀貨。谷の名に由来し、略してターラーと呼ばれた
- ライン・グルデン ライン選帝侯たちが貨幣同盟で共同発行した金貨。下からの貨幣統合の型
- リーヴル フランスの計算のための単位。
- リーブル リーヴルの別の書き方。
- レアル スペインの銀貨の単位。
- レンテンマルク 物価の暴騰を止めるために出された、ドイツの通貨。
- 和同開珎 日本の古代に作られた銅銭。
- ワンパム 海の貝から磨き出されたビーズ。先住民の儀礼・記録・外交の器物で、通貨の役割は植民者との接触で拡大した
人と場(62)
- アブデュルメジト カイメ初発行のときのスルタン。矯正と紙の時代が同じ治世に重なる
- アムステルダム オランダの都市。近代的な銀行と取引所が育った場所。
- アントウェルペン 低地地方の商業都市。
- イスラーム 西アジアから北アフリカに広がった、信仰と文化の世界。
- ウィーン市立銀行 バンコツェッテルの発行元。国庫と市の間に立った器
- 江戸 日本の都市。武家政権の中心地。
- エルツ山地 ボヘミアの山地。1516年ごろ豊かな銀鉱脈が見つかり、聖ヨアヒムの谷は銀山都市へ急成長した
- 海運 船で物や人を運ぶこと。
- 会社 出資を集めて事業を行う組織。
- カエサル 古代ローマの政治家・将軍。
- 革命 政治の仕組みが根本から変わること。
- 借上 鎌倉時代の高利貸。御家人が所領や鎧を質に入れて銭を借りた。
- カスティーリャ イベリア半島の王国。のちのスペインの中核。
- カロリング 中世初期のフランク王国の王家。
- キモン シラクサの貨幣に名を刻んだ彫金師。作り手の名が貨面に残る稀な例である
- 宮廷代理人 君主の財政や調達を任された商人に与えられた称号。ロスチャイルド家の祖は一七六九年に得た。
- 宮廷ユダヤ人 十六世紀末から中欧の絶対主義国家で、君主の財政を担ったユダヤ人の金融業者。
- 教会 キリスト教の組織。
- 共和国 君主を置かず、市民の代表が治める国。
- 銀行家 金を貸し、預かることを商売にする人。
- 銀山 銀を掘り出す鉱山。
- クリミア戦争 一八五三〜五六年の戦争。オスマンが最初の外債を起こす引き金になった
- グレシャム 十六世紀英国の商人・財政家。
- クレディットアンシュタルト 一八五五年創業のオーストリア最大銀行。一九三一年五月十一日に破綻を公表
- ゲットー ユダヤ人が住むことを強いられた街区。フランクフルトの街区は一四六〇年に作られ、欧州最初とされる。
- 後継国家 帝国解体で生まれた国々。同じクローネ紙幣を抱えて出発した
- 鉱山 金属を掘り出す場所。
- 皇帝 帝国を治める君主。
- 財閥 一つの家が持株会社で多くの会社を束ねた、日本の戦前の企業集団。
- 荘園 中世の、領主が支配した土地のまとまり。
- 商会 商いを組織として行う、会社の前身。
- 商人 物を仕入れて売ることを生業とする人。
- 消費者ホットライン 日本の消費者相談の窓口につながる電話番号、一八八。
- 職人 手仕事で物を作る人。
- 植民 他の土地へ移り住み、そこを経営すること。
- 植民地 本国が支配し、経営した外地。
- 新大陸 ヨーロッパから見た南北アメリカ。
- 神殿 神をまつる建物。
- 属州 帝国が支配した、本国の外の地域。
- ダウ船 紅海・インド洋の三角帆の帆船。銀貨の運び手
- 朝廷 天皇を中心とした、日本の政府。
- 帝国 複数の民族や地域を、一つの支配のもとに束ねた国。
- 低地 現在のオランダ・ベルギーにあたる地方。
- 独立 他国の支配を離れて、自分で決める国になること。
- 独立戦争 北米の植民地が本国から独立するために戦った戦争。
- 都市 人と物が集まる場所。
- 取引所 商品や証券の売買が集まって、値段が立つ場所。
- ナポレオン フランスの軍人・皇帝。
- ニュートン 英国の学者。造幣局の長も務めた。
- ハプスブルク 中央ヨーロッパからスペインまで広がった王家。
- フィレンツェ イタリアの都市。金貨と銀行で知られる。
- 札差 江戸の蔵前で旗本・御家人の俸禄米を金に換え、蔵米を担保に貸した商人。
- フッガー 南ドイツの商人・銀行家の一族。
- フランク 西ヨーロッパに王国を築いた集団。
- フランドル 低地地方の南部。毛織物と商業で栄えた。
- プロイセン ドイツ北部の国。のちのドイツ統一の中心。
- ポトシ 南米の銀山。世界の銀の流れを変えた。
- ボヘミア 中央ヨーロッパの地方。銀山で知られる。
- ホラント オランダの中心となった州。
- マニラ・ガレオン アカプルコとマニラの定期航路。250年にわたり西へ銀を、東へ絹と陶磁器を運んだ
- 港 船が着き、荷を揚げ降ろしする場所。
- リディア 小アジアの王国。最初期の貨幣が作られた地とされる。
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