NOMISMA SCHOLA
READ

コラム

この学校の教材から、読みどころを編んで置いています。どれも本編の教材へつながっています。

言葉の由来 2026-09-13

フランクの名を持つ貨幣と男

「フランク人の王」を意味する銘は通貨の名になりました。偉大な王は千年続く銀の制度を定め、遠い土地の印刷業者は紙の信用を支えます。

葉山 満
実物を読む 2026-09-12

使い方で分かれた黄金の行方

豊臣方は秀吉が遺した金銀を兵力に換え、徳川家康は全国で通用する貨幣制度を打ち立てました。同じ時代の金銀が、使い方によって正反対の結末を迎えるまでの道のりです。

葉山 満
貨幣の話 2026-09-11

帳面から始まった乱と、権利で支払われた砲弾

乱の始まりは、刀ではなく帳面でした。四万石の土地を十万石と届け出たと伝えられる大名の元で、税率は倍になります。税を払えない者の身体は拷問の対象となり、やがて起きた一揆を鎮めるため、海からは異国の砲弾が撃ち込まれました。

葉山 満
言葉の由来 2026-09-10

南を向き、海を越えた王国の勘定

十二世紀後半のカスティーリャは、全面アラビア語銘の金貨を打ちました。南を向いたこの王国から、のちに新大陸の銀に課される税の仕組みが生まれます。

葉山 満
実物を読む 2026-09-09

二十円金貨が定めた円の価値

新貨条例で定められた最高額面の旧二十円金貨。一円を純金一・五グラムと対応させたこの貨幣の価値は、明治三十年に半分になります。その背景には、ロンドンに置かれたままの賠償金がありました。

葉山 満
貨幣の話 2026-09-08

紙で打たれた貨幣、ライデンの約束

包囲下のライデンでは銀が尽き、教会の書物から貨幣が打たれました。金属の裏づけを持たない紙を支えたのは、街が生き延びれば正貨で償うという、一つの約束だったのです。

葉山 満
言葉の由来 2026-09-07

グレインという重さの単位

アメリカのドル銀貨は、三百七十一グレインと四分の一グレインと定められました。インドのルピヤもまた、グレインで語られます。国も時代も違う二つの貨幣をつなぐ、重さの単位の話です。

葉山 満
実物を読む 2026-09-06

時は飛ぶ、と刻まれた紙の運命

中央に「FUGIO(時は飛ぶ)」と日時計、その下に「MIND YOUR BUSINESS」。独立戦争の戦費を賄うために刷られた大陸紙幣は、その言葉とは裏腹に価値を失い、一つの慣用句を英語の中に残しました。

葉山 満
貨幣の話 2026-09-05

三つの否と、払えぬ請求書

ルイ十六世の治世、改革者たちは「破産なし、増税なし、借入なし」を誓い、巨額の借金で戦争を支え、ついに特権の壁に挑みました。良貨が規格を保つ裏で、国家の財政は破綻へと向かいます。

葉山 満
言葉の由来 2026-09-04

純銀という一本の線

はじめはほぼ純銀だったローマの銀貨は、やがて銀の割合が二パーセントまで落ち、芯の青銅を隠す薄皮になりました。貨幣に含まれる純銀の重さ。この一つの数が変わるとき、通貨への信もまた変わります。

葉山 満
実物を読む 2026-09-03

紙を信じまい、という記憶の硬貨

ジョン・ローの泡が弾けたあと、フランスの通貨は金属に帰りました。ルイ15世のエキュは、約半世紀続く安定の象徴でしたが、その一方で国の財政は破産へ向かいます。貨幣が静まった時代に、国を蝕んだものがありました。

葉山 満
貨幣の話 2026-09-02

枢機卿の財布と痩せた銅貨

フロンドの乱が終わり、マザランは約三千五百万リーヴルの私財を遺した。同じころ、庶民の手の銅貨リヤールは、一か月ほどで三分の一の額面に切り下げられていた。

葉山 満
言葉の由来 2026-09-01

五百年変わらなかった金貨

イタリアの都市国家ヴェネツィアは、一枚の金貨の規格を五百年以上も変えませんでした。王朝がいくつも興亡する時間、なぜこの金貨は変わることなく、そして広く使われたのでしょう。

葉山 満
実物を読む 2026-08-31

太陽王の銀貨と空の金庫

1690年に打たれた一枚の銀エキュ。財務総監の改革で財政は一度黒字になったはずでした。それでもなぜ、フランスは貧しくなっていったのか。銀貨が生まれた背景を遡ります。

葉山 満
貨幣の話 2026-08-29

米が消えた日の銭

飢饉が国を覆ったとき、日々の暮らしを支えた一枚の銭は、ただの金属に戻ります。米を求める打ちこわしが起きるなか、為政者たちは異なる答えを出しました。回すか、積むかの話です。

葉山 満
言葉の由来 2026-08-28

秤をいじる者、貨幣を削る者

貨幣の中身を減らして作り直す「悪鋳」。それは発行者に短期の利益をもたらしますが、必ず物価を狂わせます。正しさを語るはずの貨幣が、怒りの的になるときです。

葉山 満
実物を読む 2026-08-27

機械が打つ信用、柱のドル

王冠をいただく二本の柱が、二つの半球をはさむ。歪んだ銀のかたまりから真円の貨幣へ。縁に施された一つの工夫が、長く続いた病を終わらせ、世界に渡る信用の土台を築きました。

葉山 満
貨幣の話 2026-08-26

死んだ王が打った銭

権威が消え去ったのちも、なぜ人々はとうに世を去った王の名を銭に刻み続けたのでしょう。それは、貨幣への信頼が、それを作った権力よりも長く生きたからです。

葉山 満
言葉の由来 2026-08-25

実勢が動かす歴史

法や協定が定める建前の値と、市場が示す本当の値。この二つの間に生まれるずれは、時に富を奪い、時に金属を国境の外へ運び出します。史料が語らない「実勢」の働きを辿ります。

葉山 満
実物を読む 2026-08-24

故郷に居場所のなかった銀貨

品位が低いゆえに故郷で嫌われた一枚の銀貨がありました。けれど、居場所がなかったからこそ旅に出て、東地中海から北米まで、世界にその名を刻みます。獅子を刻んだ銀貨の長い旅路です。

葉山 満
貨幣の話 2026-08-23

金属で戦った皇帝の四本の管

皇帝は紙幣を嫌い、金属を求めました。その執念は、敵国の銀行から軍資金を引き出し、征服地の富を吸い上げ、銀行そのものを手中に収めます。勝ち続けることで回る財政の仕組みです。

葉山 満
言葉の由来 2026-08-22

金という一つの約束

紙のお札は、いつでも決まった量の金と引き換えられる。十九世紀の世界が信じたこの約束は、皆が同時に疑わないことを前提にした仕組みでした。その前提は、戦争のたびに崩れます。

葉山 満
実物を読む 2026-08-21

削られぬ金貨の精度と美

千六百四十年に生まれた金貨ルイドール。完璧な円形と芸術的な肖像には、金を盗む手口を封じる狙いがありました。一枚の貨幣が宿す、精度と美、そして富が生まれる裏側を辿ります。

葉山 満
貨幣の話 2026-08-20

銀貨に顔を、金庫に金を

フランスの貨幣に、初めて王の現実の横顔が載ります。一枚の銀貨から始まった王権の宣言は、やがて敗戦の身代金と、華やかな文化の財源へとつながっていきました。

葉山 満
言葉の由来 2026-08-19

ポトシほどの値打ちという言葉

「莫大な富」を意味する言葉になった、南米の銀山ポトシ。その銀は世界を巡り歴史を動かしましたが、産出した土地には富ではなく、おびただしい死が残されました。

葉山 満
実物を読む 2026-08-18

ゼロを二つ消したフランの威信

1960年、フランスはゼロを二つ消した新フランを発行します。目指したのは「重いフラン」という威信の回復でした。一枚の貨幣に託された願いは、やがて世界の通貨秩序へ、そして顔のない市場へと挑むことになります。

葉山 満
貨幣の話 2026-08-17

鰐を刻んだ征服地の貨幣

ガリアの地で鋳られたローマの青銅貨には、皇帝の顔と、エジプト征服を記念する鰐が刻まれています。征服された土地が、征服者の勝利を日々使うとはどういうことだったのでしょうか。

葉山 満
言葉の由来 2026-08-16

正貨で払う人、紙で払う人

同じ品物でも、どちらで払うかで値段が違いました。金貨で払うなら割引き、紙で払うなら割増し。この差が日ごとに動く市がありました。

葉山 満
実物を読む 2026-08-15

王の身代金を数えた太陽の金貨

王権の輝きを宣言するために生まれた一枚の金貨。やがてその金貨は、囚われた王の身代金を数える単位にもなりました。ある金貨が映し出す、栄光と敗戦の二つの場面をたどります。

葉山 満
貨幣の話 2026-08-14

太陽を刻んだ王の財政

敵からは『普遍の蜘蛛』と蔑まれ、味方からは『慎重王』と讃えられたルイ十一世。彼が戦わずに国を富ませた力の源泉は、税と軍、そして太陽を刻んだ一つの金貨にありました。

葉山 満
実物を読む 2026-08-13

一枚も発行されなかった銭

昭和二十年、日本は土で銭を焼こうとしました。千五百万枚が窯から出て、一枚も発行されないまま戦が終わります。

葉山 満
言葉の由来 2026-08-13

国の借金が投資になるとき

千五百三十一年に建った取引所では、君主への融資の相場が決まりました。王が個人で借りていた借金は、いつから投資の対象になったのでしょう。その鍵は公債という仕組みにあります。

葉山 満
学校から 2026-08-01

科目の歩き方

五十あまりの科目には、歩きやすい順路があります。入口の一科から、四つの軸の行き来まで——はじめての人のための道筋です。

葉山 満
言葉の由来 2026-07-30

マネーの根にある神殿

英語の money もフランス語の monnaie も、ローマの丘に立った一つの神殿の名を根に持っています。

葉山 満
貨幣の話 2026-07-28

受け取られなかった貨幣

一五四二年頃のヌエバ・エスパーニャ。造幣所が打った銅貨を先住民は受け取らず、日々の小銭はカカオのままでした。

葉山 満
貨幣の話 2026-07-26

電話一回分という値打ち

一九七〇年代のイタリア。市中から小銭が消え、公衆電話用のトークンが釣り銭として通いはじめました。

葉山 満
実物を読む 2026-07-24

戳記だらけの銀貨

打刻で王の顔が潰れた八レアル銀貨があります。その傷は欠点ではなく、検めを受けてきた回数の記録でした。

葉山 満
実物を読む 2026-07-22

同じ通し番号の二枚

大英博物館に、同じ番号の五百エスクード札が二枚並んでいます。片方には無効の印が打たれています。

葉山 満

教材そのものを読みたい方はこちら

記事はすべて、本編の停留所・用語・実物につながっています。