NOMISMA
歴史を読む

マネーの根にある神殿

英語の money もフランス語の monnaie も、ローマの丘に立った一つの神殿の名を根に持っています。

3分でわかる マネーという言葉

  1. 絵で見る
  2. あなたならどうする?
  3. くわしく読む

1絵で見る

横に送って見られます

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古代ローマ

丘の上の神殿「ユノー・モネータ」のそばで、銀が打たれた

ローマのお金を作る場所が、神殿に置かれていた

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やがて

「モネータ」が、お金を作る場所を指す言葉になった

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さらに

そして、お金そのものを指す言葉になった

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今

英語の money も、フランス語の monnaie も、この名の子孫

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ほかにも

場所や道具や重さが、お金の名になった例は多い

バンクは両替商の台から。ペソは重さという言葉

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その先

なぜ女神がモネータと呼ばれたのかは、確かめられていない

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語源の読み方

語源は三つの棚に分ける。確か・有力止まり・未検証

2あなたならどうする?

友だちが「サラリーは塩の給料から来た言葉なんだよ」と話してくれました。あなたなら、この話をどう人に伝えますか?

選んでみてください

「そうなんだって」と、そのまま伝える

有名な話ですが、NOMISMA の教材には裏づけがありません。未検証の棚に置く話です。

「そう言われている」と、棚の名ごと伝える

これがNOMISMA の作法です。「確かめられています」と「そう言われています」を、同じ調子で言わないのです。

3くわしく読む

本文をくわしく読む ↓

2026-07-30 葉山 満 言葉の由来
イタリア デナリウスの誕生/カピトリーノの神殿

ローマの造幣所は、カピトリーノの丘のユノー・モネータ神殿に置かれていました。神殿の傍らで、銀が打たれたのです。

やがてモネータという言葉が、造幣所を指すようになります。そして、貨幣そのものを指すようになりました。

英語の money も、フランス語の monnaie も、この神殿の名の末裔です。

場所の名が、物の名になる

言葉の道筋は単純です。神殿の名。そこに置かれた工房の名。そこで作られる物の名。場所が物を名づけました。

同じ型は、ほかにもあります。バンクの語は、両替商が使った台から来ました。ドルは、ボヘミアのヨアヒムの谷で打たれた大型銀貨ターラーの子孫です。ペソは、そのまま重さを意味する語でした。

貨幣の名は、しばしば場所か、道具か、重さの化石です。

モネータとは何者か

ユノー・モネータのモネータについては、警告する者を意味するという説明が伝えられています。

ただし、NOMISMA の教材は、そこから先を確かめていません。なぜその呼び名が女神に付いたのか、確定した答えを持っていないからです。名の由来の、そのまた由来は、たいてい暗いところにあります。

語源には三つの棚が要る

NOMISMA の言語学の科目は、語源を三つの棚に分けて扱います。

  • 確かな棚。文書の連続で辿れるもの。バンコからバンクへ、ターラーからドルへ、ペソは重さ。
  • 有力止まりの棚。ドル記号の由来など、有力とされながら諸説があるもの。
  • 未検証の棚。サラリーは塩の給料から、という有名な語源譚は、NOMISMA の教材には裏づけがありません。

モネータから money への道筋は、一つ目の棚に置けます。モネータそのものの由来は、そこには置けません。同じ一語でも、棚が分かれるのです。

棚の名ごと引用する

語源は一級の史料です。同時に、確かめずに語り継がれる通説の巣でもあります。

だから、棚の名前ごと引用します。「確かめられています」と「そう言われています」を、同じ調子で言わない。それだけで、酒場の蘊蓄は史料の引用に変わります。

世界中の「カネ」という言葉の根に、ローマの一つの神殿があります。この一文は、確かな棚に置けます。

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