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数と資料の出どころ

日本の資産バブル(1980年代)

日本の資産バブル(1980年代) / 1987〜1991年 / 日本 / 熱狂・バブル

数と資料の出どころ

図と本文の数が、どの資料のどこから来ているかの一覧です。見出しを押すと開きます。

詳しく読む数値台帳(11件)
38,915円日経平均1989-12-29(大納会・終値)・時価 翁ほか p.399 も同じ値(38,915)。プラザ合意時(1985-09)12,598円の3.1倍日本経済新聞社2011 冒頭
14,309(頂点比 −60% 超)円日経平均の下落1992-08・時価翁邦雄・白川方明・白塚重典2001 p.399
1985-09 の約4倍倍市街地価格指数(六大都市)1990-09(頂点)・分母1985-09 = 1・名目 1999年に頂点比 約 −80%翁邦雄・白川方明・白塚重典2001 p.399
1987年 +34.4%、1988年 +22.4%、1989年 +13.9%、1990年 +21.5%、1991年 −3.2%、1992年 −14.2%%地価 対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・国土交通省の表)各年7月1日・分母 前年7月1日の価格・名目 東京圏1987年 +57.5%(商業地 +76.1%)、大阪圏1990年 +45.7%国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表
452%名目 GDP 比 %キャピタルゲイン(株+土地)1986〜1989累計・分母 各年の名目 GDP・名目 1990〜93の損失は159%。土地だけでは +367%(1986〜90)・−107%(1991〜93)(p.407 Table 1)翁邦雄・白川方明・白塚重典2001 p.399 Fig.4
1985年末4,377兆円(土地等24.3%)→ 1990年末7,937兆円(31.2%)→ 1994年末8,044兆円(23.9%)兆円・%国民総資産と土地等の構成比年末・分母 国民総資産・名目 土地等の額は7,936,547十億円 × 31.2% = 2,476,203十億円(構成比は0.1% 刻みのため ±4兆円の幅)。1994年末で基準改定内閣府 国民経済計算(5/5)
谷1986-11・山1991-02・谷1993-10年月景気の山・谷第11循環 拡張51か月・後退32か月内閣府経済社会総合研究所 一覧表
5.0(1983-10-22)→ 4.5 → 4.0 → 3.5 → 3.0 → 2.5(1987-02-23)→ 3.25(1989-05-31)→ 3.75 → 4.25 → 5.25(1990-03-20)→ 6.0(1990-08-30)→ 5.5(1991-07-01)→ … → 0.5(1995-09-08)%公定歩合の推移1983〜1995・商業手形割引歩合 翁ほか Table 2・7と一致日本銀行 表
46兆9,000億円(建設業向け約20兆円)円不動産業向け融資残高(全国銀行)1989-12 末・残高 三業種(不動産・建設・ノンバンク)で融資全体の約3割(銀行局長の見方)国立国会図書館 国会会議録検索システム1990 発言037
10兆7,442億(1995-03)→ 45兆1,351億(1998-03)→ 88兆1,982億(2003-03)→ 107兆2,204億円(2020-03)円不良債権処分損の累計(全国銀行・1992年度以降)各3月期・名目 1995-03 以前は都銀・長信銀・信託のみ。リスク管理債権の頂点は2002-03 の42兆280億円金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5
60兆円(名目 GDP の12%)→ 70兆円円公的資金の枠1998-10(金融再生関連法)・分母 名目 GDP・枠 実際に投入された額は、ここに挙げた資料からは確かめられない翁邦雄・白川方明・白塚重典2001 p.405 注9
詳しく読む図の数の出どころ
図何の数値時点・期間資料とその箇所
図1数を使わない図———
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)2.9%1985-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)7.1%1986-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)34.4%1987-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)22.4%1988-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)13.9%1989-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)21.5%1990-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)-3.2%1991-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)-14.2%1992-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)-12.7%1993-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)-7.1%1994-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)-6.0%1995-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図2地価の対前年平均変動率(三大都市圏・全用途・各年7月1日時点)-6.5%1996-07-01国土交通省 土地・水資源局地価調査課 表(三大都市圏・全用途)
図3公定歩合を3.25% に引き上げ(利上げの第1回)—1989-05-31日本銀行
図3大納会。日経平均の終値38,915円—1989-12-29日本経済新聞社2011
図3公定歩合5.25%—1990-03-20日本銀行
図3大蔵省銀行局の通達「土地関連融資の抑制について」—1990-03-27国立国会図書館 国会会議録検索システム1990
図3公定歩合6.0%—1990-08-30日本銀行
図3六大都市の市街地価格指数が頂点—1990-09翁邦雄・白川方明・白塚重典2001
図3総合土地政策推進要綱の閣議決定—1991-01-25国立国会図書館 国会会議録検索システム1992
図3景気の山—1991-02内閣府経済社会総合研究所
図3総量規制の解除—1991-12国立国会図書館 国会会議録検索システム1992
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)1.61993-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)5.51994-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)10.71995-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)24.11996-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)31.91997-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)45.11998-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)58.81999-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)65.72000-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)71.82001-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)81.52002-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)88.22003-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)93.62004-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)96.42005-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)99.02008-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)103.72010-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)105.92015-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図4全国銀行の不良債権処分損の累計(1992年度以降)107.22020-03-31金融庁 監督局総務課監督調査室2020 表5「4年度以降の累計」
図5プラザ合意。円高と不況への対処で、公定歩合は2.5% まで下がる—1985年9月—
図5東京圏の商業地が1年で76.1% 上がる。土地を担保にした貸出が伸びる—1987年7月—
図5日経平均38,915円。これが頂点—1989年12月29日—
図5総量規制の通達。株価の頂点の3か月後—1990年3月27日—
図5不良債権の処分。2020年3月期までの累計107兆2,204億円—1993年3月期〜—
詳しく読む何から分かるか

史料は4つの群に分かれます。第一に公文書と公的統計。日本銀行の公定歩合の表、内閣府の景気基準日付と長期経済統計、国土交通省の地価の変動率の表(各年7月1日時点の前年比)、金融庁の不良債権処分損の表は、いずれも作成者のページで読みました。第二に国会会議録。通達が出た1990年3月27日の大蔵大臣の答弁、翌日の銀行局長の補足、4月3日の予算委員会、解除後の1992年2月26日の大蔵委員会と建設委員会を読み、通達の内容・実施の月・解除の経緯をそこから取りました。通達そのものの原文は、ここに挙げた資料には含まれていません。第三に日本銀行金融研究所の論文。翁邦雄・白川方明・白塚重典(2001)は全文を読み、値の多くと政策の経過をこれに拠っています。第四に指数の作成者の記事。日本経済新聞の2011年の記事は冒頭だけが公開されています。

これらには偏りがあります。翁ほかは日本銀行の職員が自らの政策を振り返った論文で、「引締めが遅れた理由」の章はその立場から書かれています。政策委員会議長の談話や1990年4月の調査月報は、原文ではなく、著者らの英訳で引かれた範囲で読んでいます。国会会議録は大蔵省・国土庁の答弁と、それを批判する議員の発言の両方を含みますが、金融機関や借り手の側の記録ではありません。地価の統計は用途と都市で系列が違い、国土交通省の地価の表は7月1日時点(統計の名は表のページに書かれていません)、市街地価格指数は3月末と9月末の値です。市街地価格指数の値は、原統計ではなく翁ほかの論文から取っています。

研究の立場は分かれます。翁ほかは、単一の要因はなく、金融機関の積極化・緩和の長期化・土地の税制と規制・規律の弱さ・日本への自信が「強気の期待の強化」を通じて絡み合ったとし、緩和は必要条件だが十分条件ではない、早く引き締めても発生は防げず崩壊が早まっただけだ、と評価します。バーナンキとガートラー(1999)は、1988年に金利を4% から8% に上げていれば防げたと試算しました。吉冨(1998)は不動産関連貸出の増加に原因を求め、金融政策より健全性規制の強化を対案とします。野口(1992)、日本経済新聞社(2000)、村松・奥野(2002)は書名と刊行の確認までです。研究によって原因の見方が違い、どれが正しいかは決められません。

翁ほかは第一次大戦後のバブルとも比べています。土地のキャピタルゲインは1913〜19年に GNP の335%、1924〜30年の損失は43% で、1986〜90年の367% と1991〜93年の107% は、上がり方は近く、下がり方は大きい。株価の上げ下げの率は変わらず、崩壊後の経済活動の落ち込みは1980年代の方が小さかった、と彼らは書きます。同じ国の二つの事件を同じ物差しで測った例として、ここに記しておきます。

何から分かるか — 資料の種類

発生要因と政策の責任

翁・白川・白塚2001

単一の要因は無い。緩和は必要条件だが十分条件ではない。早期の引締めでも発生は防げず、崩壊が早まって傷が浅くなった可能性がある

翁邦雄・白川方明・白塚重典2001
Bernanke–Gertler 1999(翁ほか経由)

1988年に金利を4% から8% に上げていれば防げた

翁邦雄・白川方明・白塚重典2001
吉冨1998(翁ほか経由)

不動産関連貸出の増加が原因。対応は健全性規制の強化

翁邦雄・白川方明・白塚重典2001
野口1992

本文は参照していない(書名と刊行の確認まで)

野口悠紀雄1992
日経2000

本文は参照していない(書名と刊行の確認まで)

日本経済新聞社 編2000

バブル期の定義

翁ほか

1987〜1990年(資産価格・経済活動・マネーと信用の同時の上昇)。均衡価格からの乖離で定義する方法は採らない

翁邦雄・白川方明・白塚重典2001

総量規制の効果

大蔵省(土田銀行局長1992)

土地関連融資の伸びは総じて抑制基調が定着した

国立国会図書館 国会会議録検索システム1992
翁ほか2001

導入はバブルの崩壊とほぼ同時。期待が強いときの総量規制は抜け穴を生む

翁邦雄・白川方明・白塚重典2001
国会の批判(渋谷・池田1992)

後手で手ぬるく、成果が上がらないうちに引き揚げた/トリガー方式がもっと早ければ

国立国会図書館 国会会議録検索システム1992
詳しく読む参考文献(17件)

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