数字と書類を読む
P2 — 数字はどこまで信じてよいか

名目と実質、割合と分母、複利と手数料。 数字の読み方を身につけ、明細・契約・公的な書類を自分で読めるようになります。
監修: 葉山 満 / 本文の読了目安: およそ 8 分(本文 4,034 字・毎分500字で換算。演習と読む教材の時間は含みません) / 本文のほかに、演習 6 問・実物 2 点・読む教材 3 停
この科目で、できるようになること
- 名目と実質を言い分け、物価上昇率を使って実質の目減りを自分で計算できる。
- 割合の分母を確かめ、「二倍」「半減」「%」の裏にある元の数を問える。
- 単利と複利、手数料と金利を一つの式に置き、十年後の差を自分の数で出せる。
- 明細・契約・公的な書類を読む順序を持ち、分からない欄の確かめ先を言える。
レッスン(8節)
- 数には三つの添え物 — 時点・単位・分母時点・単位・分母。三つのうち一つでも欠けた数は、まだ数ではない。
- 名目と実質 — 一分銀の教え名目は紙の額、実質は今どれだけ買えるか。名目 ÷(1+物価上昇率)^年数。
- 割合の分母 — 「二倍」の元は何か割合には分母と期間を添える。差はポイント、比は%。
- 単利と複利 — 時間に値段をつける単利は元本だけ、複利は利子にも利子。元本 ×(1+年利)^年数。率の差は小さくても額の差は年数で膨らむ。
- 手数料は見えない値段手数料は複利で積み上がる。1 −(1 − 率)^年数。買うとき・持つあいだ・やめるときを足して一つの率に。
- グラフを疑う — 軸・期間・単位・出どころグラフは絵。縦軸・期間・名目か実質か・出どころの四つを確かめてから向きを信じる。
- 明細と契約を読む順序 — 総額・期間・やめ方・手数料・相手総額・期間・やめ方・手数料・相手。この順で読むと、細部に迷う前に全体の重さが分かる。
- 公的な書類を読む — 年金の通知を例に何の書類か・どの様式か・名目か実質か・誤りはないか・確かめ先はどこか。国が違っても手順は同じ。
読む教材(3)
- 起源以前 総論・世界2700年 紀元前 2000年 バビロニア
数が「何グラムの銀」という単位を必ず持っていた世界。単位の無い数は存在しなかった。 - 黒船と金の流出 日本 1858年 下田 アメリカ領事館
目方の世界と名目の世界を混ぜた条約の一文。名目と実質の最初の教材。 - 寺が銀行だった 日本 7〜13世紀 諸国の正倉
寺の貸付の利率。時間に付く値段が一年で元本を超える例。
評価方法
科目内の演習 6 問(確認 4・比較 0・記述 2)。到達は自己評価で記録します。