NOMISMA

金額・割合・明細を読み解く

数字はどこまで信じてよいか

利率、手数料、物価の数字を比べ、明細や契約で確認するところを学びます。

本文を読む目安:約8分
確認問題は任意です(この時間に含みません)
読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け
購入後は、使えるようになった時点から本文を読めます

3分でわかる 数字の読み方

  1. 絵で見る
  2. 数字で見る
  3. あなたならどうする?
  4. くわしく読む

1絵で見る

横に送って見られます

1 / 9

数には3つの添え物。いつの・何の・何に対する数か

どれか一つ欠けた数は、まだ数ではない

2 / 9

名目は紙に書いた額。実質は、その額で今どれだけ買えるか

実質は、物価で割って出す

3 / 9

物価が毎年2% 上がると、100万円は10年で82万円分

年3% なら74万円分

4 / 9

金利が1% から2% なら「1ポイント上がった」

差はポイント、比は %

5 / 9

複利は利子にも利子。100万円を年3% で10年

134.4万円

単利なら130万円

6 / 9

毎年1% の手数料も、10年で元本の9.6% が消える

運用の成績と関係なく、毎年同じ率で引かれる

7 / 9

グラフは、縦軸・期間・名目か実質か・出どころを見る

4つを確かめてから、向きを信じる

8 / 9

契約は、総額・期間・やめ方・手数料・相手の順に読む

条文の海に迷い込む前に、全体の重さが分かる

9 / 9

ねんきん定期便は、記録の誤りがあれば回答票で知らせる

見込額は名目の額

2数字で見る

9.6%

年1% の手数料を10年払ったときに消える元本の割合

10年9.6%
20年18.2%
30年26.0%

82万円分

100万円で10年後に買える分(物価が毎年2% 上がる場合)

紙の額(名目)100万円
買える分(実質)82万円分

3あなたならどうする?

窓口で「手数料は毎年たった1% です」と言われました。20年持ち続けると、元本のどれだけが手数料で消えるでしょう?

選んでみてください

約1割

実は、もっと多いのです。毎年引かれる手数料は、複利と同じ式で積み上がります。20年で18.2%、約2割です。

約2割

その通りです。式は1 −(1 − 0.01)の20乗で、18.2%。小さく見える率も、年数で大きくなります。

約4割

そこまでは行きません。20年で18.2%、30年でも26.0% です。それでも、元本の4分の1を超えます。

4くわしく読む

本文をくわしく読む ↓

ある書類に「十年後に一〇〇万円」と書いてあるとします。物価が年2% ずつ上がると、その一〇〇万円で買えるのは、今の八二万円分です(100 ÷ 1.02の十乗)。年3% なら七四万円分です。紙に書かれた額は同じでも、何に対する数かで意味が変わります。

数を読むときは、三つの添え物を確かめます。いつの数か(時点)。何の数か(単位)。何に対する数か(分母)。

1858年の日米修好通商条約の第五条は、外国の貨幣を、同じ種類の日本の貨幣の同じ重さとして通用させる、と定めました。けれど一分銀は、重さではなく額面で数えて通う銀貨でした。重さの世界と額面の世界を混ぜたとき何が起きたかは、第2節と航路で読めます。

現代の家計にも、同じ二つの世界があります。名目の年金額と、物価で割った実質の年金額。表面の金利と、手数料を引いた後の金利。

この講座では、一つの数に三つの添え物を添える習慣と、届いた書類を読む順序を身につけます。式はすべて本文に書きます。

再現画金額・割合・明細を読み解く — 講座の口絵

この講座で、分かるようになること

  • 名目と実質を言い分け、物価上昇率を使って実質の目減りを自分で計算できる。
  • 割合の分母を確かめ、「二倍」「半減」「%」の裏にある元の数を問える。
  • 単利と複利、手数料と金利を一つの式に置き、十年後の差を自分の数で出せる。
詳しい案内

講座の番号:P2 — 数字はどこまで信じてよいか

監修: 葉山 満

本文のほかに、演習6問・コイン2点・読む教材3件 所要時間の出し方

ほかに分かること

  • 明細・契約・公的な書類を読む順序を持ち、分からない欄の確かめ先を言える。

この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。

出典の確かめ方を詳しく知りたい方へ(任意)

評価方法

講座内の演習6問(確認4・比較0・記述2)。到達は自己評価で記録します。

この講座の8つの章
  1. 数には三つの添え物 — 時点・単位・分母時点・単位・分母。三つのうち一つでも欠けた数は、まだ数ではない。
  2. 名目と実質 — 一分銀の教え名目は紙の額、実質は今どれだけ買えるか。名目 ÷(1+物価上昇率)^年数。
  3. 割合の分母 — 「二倍」の元は何か割合には分母と期間を添える。差はポイント、比は%。
  4. 単利と複利 — 時間に値段をつける単利は元本だけ、複利は利子にも利子。元本 ×(1+年利)^年数。率の差は小さくても額の差は年数で膨らむ。
  5. 手数料は見えない値段手数料は複利で積み上がる。1 −(1 − 率)^年数。買うとき・持つあいだ・やめるときを足して一つの率に。
  6. グラフを疑う — 軸・期間・単位・出どころグラフは絵。縦軸・期間・名目か実質か・出どころの四つを確かめてから向きを信じる。
  7. 明細と契約を読む順序 — 総額・期間・やめ方・手数料・相手総額・期間・やめ方・手数料・相手。この順で読むと、細部に迷う前に全体の重さが分かる。
  8. 公的な書類を読む — 年金の通知を例に何の書類か・どの様式か・名目か実質か・誤りはないか・確かめ先はどこか。国が違っても手順は同じ。
読む教材(3)
  • 起源以前 総論・世界 紀元前18世紀 バビロニア
    数が「何グラムの銀」という単位を必ず持っていた世界。単位の無い数は存在しなかった。
  • 黒船と金の流出 日本 1858年 下田 アメリカ領事館
    目方の世界と名目の世界を混ぜた条約の一文。名目と実質の最初の教材。
  • 寺が銀行だった 日本 7〜13世紀 諸国の正倉
    寺の貸付の利率。時間に付く値段が一年で元本を超える例。

次に読む

家計・住まい・老後のお金 →

次に分かること:自分の一年の収入と支出を、公の統計と同じ費目で一枚にまとめられる。

本文を読む目安:約11分 / 読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け

料金のご案内

講座の本文と図解の本、国ごとの物語をすべて読めて、貨幣学検定も受けられます。

料金を見る →