NOMISMA

コインを美術として楽しむ

彫刻、横顔、文字の配置。小さな貨幣に込められた造形を見比べます。

本文を読む目安:約6分
確認問題は任意です(この時間に含みません)
読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け
購入後は、使えるようになった時点から本文を読めます

3分でわかる 美術としてのコイン

  1. 絵で見る
  2. 数字で見る
  3. あなたならどうする?
  4. くわしく読む

1絵で見る

横に送って見られます

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前5世紀

シラクサの銀貨。泉の女神の髪が、水の流れのようにうねる

線をきわめた彫り手

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横顔が当たり前の時代に、あえて正面の顔を刻んだ

構図で新しさを開いた彫り手

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直径数センチの小ささが、美しさの形の1部になった

小さいからこそ、線1本が全体を決める

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中世ドイツの薄い銀貨に、聖堂と同じ様式が宿った

「ロマネスク美術の小宇宙」と評された

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1514年

イタリアの肖像銀貨の様式を、王がフランスへ持ち帰った

様式は、戦争と外交の道を旅する

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1817年

竜を退治する聖人を、金貨に刻んだ

この絵柄は、今日まで打たれ続けている

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明治の紙幣の原版を、500近く彫った人がいた

伝承の皇后の顔は、どこか西洋の女性に似ていた

8 / 8

美は力の誇示・信用・偽造よけ。それでも説明が余る

その余りが「美そのもの」

2数字で見る

1817年

竜を退治する聖ゲオルギオスが、ソブリン金貨に刻まれた年

3あなたならどうする?

シラクサの銀貨の、水の流れのような髪。この美しさは、何のためだったと思いますか?

選んでみてください

都市の力を見せるため

それも理由の一つです。お金の美は、都市や国の力の宣言でもありました。

まねして作られないため

それも理由の一つです。細かな彫りは写しにくく、美は偽造よけと手を組みました。

美しさ、そのもののため

この講座が足す答えです。力を見せるにも、偽造を防ぐにも、あそこまで美しい必要はありません。説明が余る部分、それが美そのものです。

4くわしく読む

本文をくわしく読む ↓

再現画コインを美術として楽しむ — 講座の口絵

この講座で、分かるようになること

  • 貨幣美術の頂点(シラクサ・ブラクテアート・金貨の時代)を様式の言葉で語れる。
  • 様式の伝播(イタリア→フランスのテストン)を美術史の現象として説明できる。
  • 彫り手(エウアイネトス・キヨッソーネ)を美術家として位置づけられる。
詳しい案内

講座の番号:F5

監修: 葉山 満

本文のほかに、演習6問・コイン3点・読む教材5件 所要時間の出し方

ほかに分かること

  • 「美は何のためだったか」を、複数の答えの併存として論じられる。

この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。

あわせて読むと、つながりが分かる講座(任意)

  • コインの絵と文字を読み解く
    分かること:一枚の表裏を見て、どの部位に何があるかを指せるようになる。
    本文の第3節で、この講座に触れています。

出典の確かめ方を詳しく知りたい方へ(任意)

評価方法

講座内の演習6問(確認4・比較1・記述1)。到達は自己評価で記録します。

この講座の6つの章
  1. 古典の頂点 — 水流の髪と正面の顔エウアイネトスの線、キモンの構図。前五世紀のシラクサに、貨幣美術の最初の頂点がある。
  2. 様式の独創 — 薄さが生んだ小宇宙ブラクテアートは薄さを表現に変えた。他のどこにも似ない様式は、地方から生まれる。
  3. 様式は旅する — イタリアからのテストンミラノで見た肖像銀貨の様式を、王が母国へ持ち帰った。美術史の伝播が貨幣で起きた。
  4. 金貨の黄金時代 — 竜を退治する聖ゲオルギオス金本位の時代に、歴史上もっとも美しい金貨たちが生まれた。ソブリンの竜退治はその象徴。
  5. 彫刻家の紙幣 — キヨッソーネの五百枚五百近い原版を彫った手は、紙幣を美術にした。そして彫り手の記憶が図像に混ざった。
  6. 美は何のためだったか — 四つの答えの併存権力の誇示、信用の保証、偽造の壁、そして美そのもの。答えは択一ではなく併存する。
読む教材(5)
  • シラクサ 総論・世界 紀元前405–400年頃 エウアイネトス
    第1節。西洋美術史に残る横顔。線の頂点
  • ブラクテアート ドイツ 12〜13世紀 中東部ドイツ、彫金の工房
    第2節。ロマネスク美術の小宇宙。時代様式の海の一部としての貨幣
  • ヴァロワの金貨 フランス 1514〜1547年 王国の造幣所
    第3節。様式の伝播の実例。イタリアからの道
  • ソブリン誕生 イギリス 1817年 ロンドン・王立造幣局
    第4節。聖ゲオルギオスの竜退治。金貨の黄金時代の象徴
  • 円の誕生 日本 1881年 紙幣寮 彫刻室
    第5節。五百枚の原版と、ジェノヴァに残る収集

次に読む

メダル・切手・手形とお金 →

次に分かること:メダルと貨幣の違い(支払い機能の有無)と共通点(図像の政治)を説明できる。

本文を読む目安:約6分 / 読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け

料金のご案内

講座の本文と図解の本、国ごとの物語をすべて読めて、貨幣学検定も受けられます。

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