重さと純度からコインを読む
重さと金属の割合を比べ、規格の違いや摩耗を数字で調べます。
本文を読む目安:約7分
確認問題は任意です(この時間に含みません)
読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け
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3分でわかる 重さと純度でコインを読む
- 絵で見る
- 数字で見る
- あなたならどうする?
- くわしく読む
1絵で見る
横に送って見られます
1 / 9
重さ × 純度 = 中に入っている金属の量
27.7 × 0.75 = 20.775g
重さだけで比べると、必ず間違える
2 / 9
重さが近い2枚も、中身で比べると離れていた
27.7g と29.03g
中の銀は20.78g と25.69g
3 / 9
中身の少ない銀貨は国内で嫌われ、外への支払いに回った
悪い銀貨は、家に居場所がないから世界を歩く
4 / 9
100枚量ると山ができる。頂は造幣所が狙った重さ
山の広がりは腕前、軽い側の裾はその後に起きたこと
5 / 9
軽くなった訳は直径で分かる。すり減りか、縁の削り取りか
縁の刻みや文字は、削り取りへの対策だった
6 / 9
「平均27.7g」と見たら、何枚を量った平均かを聞く
3枚の平均と300枚の平均は、同じ顔で並ぶ
7 / 9
ポンドは、もとは重さの単位。銀1ポンドからペニー240枚
シェケル・マルク・ペソも同じ生まれ方
8 / 9
1344年
金を高く見すぎた金貨は、使われなかった
顔は王が決め、足は市場が決める
9 / 9
大きな数は幅ごと書く。大仏の銅は、およそ500トン
幅を消して丸めると、正確さを偽ることになる
2数字で見る
20.775g
重さ27.7g・純度0.75の銀貨に入っている銀
4.91g
二つの銀貨の中身の差。重さの差は1.33g しかない
3あなたならどうする?
同じだけ軽くなった銀貨が2枚あります。何十年もすり減ったのか、誰かに縁を削られたのか。重さのほかに、何を確かめますか?
選んでみてください
直径を測る
これが決め手です。すり減りは全体が薄くなるので直径はほぼ変わらず、削り取りは縁を切るので直径が縮みます。
色合いを見る
教材が使うのは、もう一つの数、直径です。重さが減っても直径が同じならすり減り、直径も縮んでいれば削り取りです。
一つの数字では何も決まりません。二つ以上を並べて、初めて区別が生まれます。
再現画
この講座で、分かるようになること
- 一枚の量目と品位から、実際に含まれる金属の量を計算できる。
- 重さの分布を見て、規格が一つか二つかを判断できる。
- 摩耗した貨幣と、はじめから軽い貨幣を、分布の形で区別できる。
詳しい案内
講座の番号:E4
監修: 葉山 満
本文のほかに、演習13問・コイン4点・読む教材11件・参考文献1件 所要時間の出し方
ほかに分かること
- 「およそ二十七・七グラム」と書かれた数字を、どこまで信じるか決められる。
- シェケル・ポンド・マルク・ペソが、重さの単位から貨幣の名になった筋道を説明できる。
- 「基準の重さから何枚」という規格の文法で、時代の違う規格を読み比べられる。
この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。
出典の確かめ方を詳しく知りたい方へ(任意)
評価方法
講座内の演習13問(確認7・比較0・記述6)。到達は自己評価で記録します。
この講座の8つの章
- 掛け算ひとつで、比べられないものが比べられる量目 × 品位 = 純金属量。重さだけで比べると、必ず間違える。
- 百枚量ると、山の形が語りはじめる山の頂は造幣所、山の広がりは技術、左の裾は流通のあいだに起きたこと。
- 摩耗と削り取りは、分布の形が違う量目だけでは足りない。直径と組にすると、原因が分かれる。
- 「およそ二十七・七グラム」の「およそ」を読む数字を見たら、規格か実測かを分け、実測なら母数を聞く。
- 重さが、名になる — シェケルからペソまで主要な通貨の名の多くは、秤の上の単位から来ている。名前は貨幣以前の記憶を運ぶ。
- 規格の文法 — 「基準の重さから、何枚」規格は「基準の重さから何枚」という一つの文法で書かれる。枚数が変われば、一枚の中身が変わる。
- 比価 — 二つの金属の、危うい釣り合い金と銀を併用する体制は、比価を誤ると片方が消える。顔は王が決め、足は市場が決める。
- 大きな数の作法 — 大仏と賠償金巨大な数は、単位を現代に直し、幅を添え、物差しを並べて、幅ごと報告する。
読む教材(11)
- 1792年鋳貨法 アメリカ 1792年 鋳貨法の条文
法が重さを四分の一グレインまで刻んだ場面。なぜそこまで細かくしたのかを、紙幣の失敗と繋げて読んでください - 獅子の銀貨、世界へ オランダ 1575年〜 低地の港
第1節の図の出どころ。量目と品位が書かれた記述を、原文で確かめてください - 起源以前 総論・世界 紀元前18世紀 バビロニア
貨幣が生まれる前、価値は重さそのものでした。計量が後から来た技術ではないことが分かります - 黄金と侵略 日本 1588年 京都
量目四十四匁=およそ百六十五グラム。匁とグラムが併記されている例。単位の乗り換えを見てください - オファ王のペニー 総論・世界 イギリス 後8世紀
第5節。銀一ポンドから二百四十枚——ポンドが重さだった時代の原文です - メディナ・デル・カンポ スペイン 1497年 カスティーリャの造幣所
第6節。一マルコから六十七枚。規格の文法のいちばん美しい実例 - ニュートンとギニー 総論・世界 イギリス 後1717年
第7節。ニュートンの比率のもとで、銀貨が出回りから消えていった一段落 - 大仏を鋳た銅 日本 747〜752年 大和 東大寺
第8節。七十三万九千斤を五百トンに直すとき、教材がどう幅を書いたか - 三つの秤 ギリシャ 前6世紀 アテナイのアゴラ
アイギナのドラクマは約六・一グラム、アテナイのドラクマは約四・三グラム。同じ名前でも都市ごとに目方が違い、両替の台が商売として成り立った理由がここにあります。 - 五銖という基準 中国 前118年〜後8年 出土した銭を量る机
出土した五銖銭を量ると、答えは一つになりません。書いてある値と、実際の重さと、市で通る値。三つのずれを追いかける作業が、実物の前で書かれています。 - 一八九七年 ロシア 1897年 造幣局
七ルーブル五十コペイカという半端な金貨は、旧平価の五ルーブル金貨と同じ重さです。額面の数字から切り下げを読み取る計算を、たどってみてください。
参考文献
この講座の本文で参照した本と資料です。