NOMISMA

見比べて、歴史の疑問を見つける

同じコインや制度を別の国・時代と比べ、違いの理由を調べる手順を学びます。

本文を読む目安:約8分 / 本で詳しく読む目安:約208分
確認問題は任意です(この時間に含みません)
読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け
購入後は、使えるようになった時点から本文を読めます

3分でわかる 見比べて問いを見つける

  1. 絵で見る
  2. 数字で見る
  3. あなたならどうする?
  4. くわしく読む

1絵で見る

横に送って見られます

1 / 8

似たものではなく、共通点があって条件が違うものを並べる

似たものからは「似ていますね」しか出ない

2 / 8

1690年代

イングランドは銀貨の質を戻し、日本は下げた

同じころ、同じ「改鋳」。ここまでが共通

3 / 8

共通点と違いを、紙に二列で機械的に書き出す

面白いところから書くと、見たいものしか残らない

4 / 8

違いのほうを問う。「なぜ片方は戻し、片方は下げたのか」

「〜だろうか」で終わるのは、問いではなく感想

5 / 8

自分の仮説を壊しにいく。反例・別の説明・選び方の偏り

ここを省くと、ただの思いつきで終わる

6 / 8

1732年

同じ銀貨でも、作った国と使った国で語り方が違う

作った側は規格を、使った側はドル記号の伝説を

7 / 8

移り変わりは一つの年でなく、幅で書く

1728 → 1773年

命令から最後の手打ち貨まで

8 / 8

1867年

割れた壺ひとつが、その国で最も古いお金の群れを運んできた

いつ・どこで・何と一緒に、の記録が学問にする

2数字で見る

12件

教材の停留所のうち、五つの軸すべてを持つもの

45年

手打ちから機械打ちへ。命令から最後まで、移り変わりにかかった年月

3あなたならどうする?

あなたの仮説は「広く使われたお金は、良いお金だった」。ところが、質の劣る獅子の銀貨が、地中海から東方まで旅をしていました。どうしますか?

選んでみてください

仮説を捨てて、別の主題に移る

捨てなくても大丈夫です。反例は仮説の死ではなく、条件の発見です。

条件を付けて、仮説を絞り直す

教材の手順です。「国内で選ばれ続けたお金は、良いお金だった可能性が高い」。範囲を絞るのは負けではなく、仮説が正確になったのです。

反例は見なかったことにする

隠した反例は、いつか他人に見つかります。自分で書いた反例は、次の研究の入口として、あなたの手柄になります。

4くわしく読む

本文をくわしく読む ↓

再現画見比べて、歴史の疑問を見つける — 講座の口絵

この講座で、分かるようになること

  • 二つの事例を並べて、共通点と差異を分けて書き出せる。
  • 差異のほうを問いに変えられる。
  • 自分の仮説に不利な材料を、自分で探しにいけるようになる。

この講座の本

『条文と帳簿を読む』

始めから終わりまで通して読む本。図版23点・読み終える目安 約208分

無料で試し読みできる範囲: 「史料室の見取り — 七十件の台帳を、欄で読む」

この本を試し読み →

本を読む →

詳しい案内

講座の番号:E10

監修: 葉山 満

本文のほかに、演習13問・コイン6点・読む教材8件・参考文献1件 所要時間の出し方

ほかに分かること

  • 「面白い一致」と「調べる価値のある一致」を見分けられる。
  • 同じ対象を扱う複数の編の記述を突き合わせ、視点の差異を問いに変えられる。
  • 「移行の境目」を一つの年ではなく幅で書き、その幅自体を情報として扱える。

この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。

あわせて読むと、つながりが分かる講座(任意)

出典の確かめ方を詳しく知りたい方へ(任意)

評価方法

講座内の演習13問(確認7・比較0・記述6)。到達は自己評価で記録します。

この講座の8つの章
  1. 並べる — 似ているものではなく、条件が違うものを似たものではなく、共通点があるのに条件が違うものを並べる。
  2. 分ける — 共通と差異を、機械的に書き出す共通と差異は、機械的に二列で書き出す。面白いところから書くと、見たいものしか残らない。
  3. 問いにする — 差異のほうを問う共通点を問うと既出の答えに行き着く。差異を問うと、まだ誰も調べていない道に出る。
  4. 壊しにいく — ここを省くと、ただの思いつきで終わる反例・別の説明・選び方の偏り。この三つを自分で探して、初めて仮説は主張になる。
  5. 同じ一枚を、二つの編で読む同じ銀貨が、作った側の編と使った側の編で違って見える。視点の差異こそ突き合わせの収穫。
  6. 境目は幅で書く — 手打ちから機械へ移行は一日では起きない。命令・最初・普及・最後の四点で、境目は幅として書く。
  7. 反例を探しに行く — 仮説の鍛え方仮説は反例で鍛える。壊れたら条件を付けて直し、直せない反例は結論に書く。
  8. 偶然を学問にする — 壺と重機と探知機発見の入口は偶然でも、記録が学問にする。いつ・どこで・何と一緒に、が価値の本体。
この講座で読む実例(8)
  • ニュートンの大改鋳 イギリス 1696年 ロンドン塔の造幣所
    第3節の片方。ニュートンが品位を戻す側に立った場面です
  • 銭の巷、紙の国 日本 1835年 江戸 金座
    第3節のもう片方。日本が品位を下げる側に立った理由を、原文で確かめてください
  • 8レアル スペイン 1649年 ポトシ造幣所
    五軸すべてに座標を持つ12件のひとつ。並べる相手を探す練習に向いています
  • 「大陸紙幣ほどの値打ちもない」 アメリカ 1781年〜 戦火の去った各邦
    同じく12件のひとつ。B軸を四つ持つ、最も座標の多い停留所です
  • メキシコ市造幣所 スペイン 柱のドル 1732年
    第5節。作った側の語り。アメリカ編のピラー・ドルと読み比べてください
  • スペインドルの国 アメリカ 17〜18世紀 カリブの海の植民地の港
    第5節のもう片方。使った側の語り。ドル記号の由来には諸説の留保があります
  • ポトシ造幣所 スペイン 柱のドル 1767〜1773年
    第6節。命令から四十五年後の「最後」。移行の幅の実感がここにあります
  • マッサリアの銀 フランス 前6世紀末〜前5世紀 オーリオルのオリーブ畑(プロヴァンス)
    第8節。割れた壺がフランス最古の貨幣群を運んだ、偶然と記録の物語
参考文献
  • MANTIS — ANS collection database — American Numismatic Society 米国貨幣学協会の所蔵データベース(Numishare 基盤)。造幣所・退蔵銭・発見地からの検索と、地図・図表での可視化ができる

この講座の本文で参照した本と資料です。

次に読む

二枚のコインは、同じ道具で作られたのか →

次に分かること:二枚の貨幣を見て、「絵柄が同じ」「型番号が同じ」「極印が同じ」を分けて言える。

本文を読む目安:約14分 / 読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け

料金のご案内

講座の本文と図解の本、国ごとの物語をすべて読めて、貨幣学検定も受けられます。

料金を見る →