NOMISMA SCHOLA

貨幣の言語学

F4 — 隣の学問

貨幣の言語学 — 科目の口絵

語源は、貨幣以前の貨幣の化石です。 バンコ(机)、ペソ(重さ)、ドル(ターラーの子孫)。言葉の中に眠る貨幣史を発掘します。

監修: 葉山 満 / 本文の読了目安: およそ 6 分(本文 3,017 字・毎分500字で換算。演習と読む教材の時間は含みません) / 本文のほかに、演習 6 問・実物 2 点・読む教材 5 停

この科目で、できるようになること

  • 重さ由来の通貨名(ペソ・ポンド・マルク・匁)を系譜つきで説明できる。
  • バンコ→バンク、バンカ・ロッタ→破産の語源を説明できる。
  • ターラー→ドル、銀円→円・元の名前の旅を辿れる。
  • 確かな語源と未検証の語源を区別する作法を実践できる。

レッスン(6節)

  1. 重さの化石 — ペソ・ポンド・マルク・匁主要通貨の名の多くは秤の単位だった。言葉が、量る時代の記憶を運んでいる。
  2. 机の化石 — バンコとバンカ・ロッタ銀行は机、破産は壊れた机。金融の言葉には、リアルト橋の店先が保存されている。
  3. 旅する名前 — ターラーからドルへ、銀円から円へヨアヒムの谷の銀貨の名が、海を渡ってドルになった。名前は貨幣より遠くまで旅する。
  4. 海を渡った字 — 貝の漢字の正しい読み方貨・財・買の貝は中国の記憶。日本の歴史ではない。字の記憶と土地の歴史を分ける。
  5. 名前の政治 — 開元と常平と新円開元は新紀元、常平は物価安定の願い。名前は最初の布告であり、願いの器である。
  6. 語源の作法 — 確かな棚と、あやしい棚ドル記号の由来にも諸説の留保が付く。語源は検証できる史料であり、通説の巣でもある。

読む教材(5)

  • イタリア 総論・世界2700年 後 14世紀 バンコと破産
    第2節。バンコとバンカ・ロッタ。机の情景ごと
  • ハンザの海とマルク ドイツ 12〜15世紀 北ドイツ、商館の秤の前
    第1節。マルク=重さ。ポンドとの対も明記されている
  • ユーロへ スペイン 現在 マドリード、太陽の門
    第3節。東回りの名前の旅——銀円から円・元へ
  • スペインドルの国 アメリカ 17〜18世紀 カリブの海の植民地の港
    第6節。ドル記号の「有力・ただし諸説」——棚の実例
  • 韓国 総論・世界2700年 後 17世紀 常平通宝
    第5節。常に平らか——願いを名にした銭

評価方法

科目内の演習 6 問(確認 4・比較 1・記述 1)。到達は自己評価で記録します。