事件から読むお金
バブル、詐欺、金融危機
バブル、詐欺、金融危機。実際に起きた事件から、お金が集まり、動き、失われた経緯をたどります。
本文を読む目安:約7分 / 本で詳しく読む目安:約483分
確認問題は任意です(この時間に含みません)
読める範囲:講座の入口と目次は無料・本文は購入された方向け
購入後は、使えるようになった時点から本文を読めます
3分でわかる 事件の読み方
- 絵で見る
- 数字で見る
- あなたならどうする?
- くわしく読む
1絵で見る
横に送って見られます
1 / 9
事件はまず、日付と場所と数だけで書く。評価は最後に
何が起きたか・お金・史料・よく聞く説明
2 / 9
1637年2月3日
酒場の競りで、買い手が値を下げながら3度落札した
オランダのハールレムで
3 / 9
代金が動くのは、球根を渡す5〜6月。冬は土の中
紙の上で買って売った人は、現金を失っていない
4 / 9
数には、いつ・単位・何と比べるか・出どころを添える
四つがそろわない数は「未確定」と書く
5 / 9
最高値は、家1軒分。親方職人の年収で読むと分かる
約5000グルデン
親方職人の年収は300グルデン
6 / 9
300グルデンより多く使った人は、文書で37人
比べる元を書かずに37人だけ言うと、意味が変わる
7 / 9
「船乗りが球根を食べた」は、もっと古い別の話だった
出どころ → 写した本 → 教科書、の順にたどる
8 / 9
研究者の見方が分かれる点は「争いあり」と札を付ける
どれか一つを事実として採らない
9 / 9
比べるときは、似ている・違う・使える・限界の四段で
値段を見ずに、仕組みを見る
2数字で見る
5000グルデン
球根の最高値(約)。親方職人の年収とくらべると
親方職人の年収300グルデン
球根の最高値約5000グルデン
37人
300グルデンより多くを球根に使ったと、文書で分かる人
3あなたならどうする?
1637年の冬、あなたは酒場で、春に受け取る球根を買う約束をしました。2月、値が崩れます。あなたはもう代金を払っていますか?
選んでみてください
酒場で約束したその場で払った
実は、代金が動くのは5〜6月に球根を掘り上げて渡すときでした。冬のあいだ、球根は土の中にあったのです。
球根を受け取る春まで払っていない
その通りです。だから紙の上で買って売った人は、現金を失っていません。2月の崩れで消えたのは、帳簿の上の利益が中心でした。
お金がいつ動くかを知ると、損の広がりが読めます。値段の高さより、こうした仕組みを見るのがこの講座のやり方です。
再現画
この講座で、分かるようになること
- 一つの事件を最初の一場面から最後まで読み、何が起きたか・なぜ広がったか・暮らしにどう届いたかを、自分の言葉で説明できる。
- 数に時点・単位・分母を添え、名目か実質か、額面か時価かを言い分けられる。
- よく聞く説明の出どころを辿り、史料が支持する範囲と支持しない範囲を分けられる。
この講座の本
『事件から読むお金』
始めから終わりまで通して読む本。図版78点・読み終える目安 約483分
無料で試し読みできる範囲: 「チューリップ狂 一六三六〜三七」
この本を試し読み →
本を読む →
詳しい案内
講座の番号:E11 — バブル、詐欺、金融危機
監修: 葉山 満
本文のほかに、演習6問・読む教材4件 所要時間の出し方
ほかに分かること
- 二つの事件を、型・仕組み・問いで位置づけ、似ている・違う・使える・限界の四段で比べ、同一視を避けられる。
この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。
出典の確かめ方を詳しく知りたい方へ(任意)
評価方法
講座内の演習6問(確認4・比較0・記述2)。到達は自己評価で記録します。
この講座の8つの章
- 四つの節で読む — 何が起きたか・お金・史料・俗説四つの節。最初の節は日付と場所と数だけ。評価は最後まで取っておく。
- 型・仕組み・問い — 三層で位置づける型は一つ、仕組みは複数、問いは二つか三つ。位置づけは仮であってよい。
- 数に分母を添える — 時点・単位・名目か実質か時点・単位・分母・出所。四つが揃わない数は「未確定」と書く。
- 史料の層を見る — 当時の記録から研究まで層を飛ばさない。残っていない史料を数える。
- 俗説の出どころを辿る — 風刺から教科書へ出どころ → 写した本 → 教科書。判定は四つで、単一の事実として出さない。
- 研究者の見方が分かれるとき — 三者を並べる分かれる点は三者を並べる。争いあり、と札をつける。
- 四段で比べる — 似ている・違う・使える・限界似ている・違う・使える・限界。限界が書けない比較は取り下げる。
- 今とのつながり — 構造を見る、値段を見ない構造を見る。値段を予測しない。
この講座で読む実例(4)
- ハールレム、居酒屋 オランダ チューリップ狂 1636〜1637年
第1・2節。酒場の集会と先渡し契約。事件の舞台 - アルクマール、競売の広間 オランダ チューリップ狂 1637年2月5日
第3節。九万グルデンと三百グルデン。数に分母を添える - ハールレム オランダ チューリップ狂 1637年2月3日
第4節。崩落の日と、法の対応 - 低地、印刷工房 オランダ チューリップ狂 1637〜1841年
第5節。逸話が写された三百年