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戦争の費用は誰が払ったのか

税、借金、紙幣、賠償金から、戦争の費用と負担の行方をたどります。

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3分でわかる 戦争とお金

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横に送って見られます

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戦争の費用は、税・借金・中身を薄める・紙幣を刷るの四つでまかなう

どれも負担を移すだけ。消える負担はない

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税をとるには承認が要る。その手続きが議会になった

借りるには、貸してくれる相手と信用が要る

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お金の仕組みが壊れるのは、多くの場合、戦争が終わってから

返す借金、刷った紙、下げた中身が戦後に来る

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1360年

捕らわれたフランス王の身代金に、300万金エキュが決められた

身代金のための金貨から「フラン」の名が生まれた

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戦国時代

戦は米と火薬の戦い。火薬の原料は海の外から買った

刀より先に、帳簿が戦っていた

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1775年・1942年

敵の国のお札を偽造して、信用を壊そうとした

最も大きな偽造者は、しばしば国家だった

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1923年1月

賠償を払えないドイツの工業地帯に、外国の軍が入った

抵抗の資金は印刷機から出て、マルクは坂を転げた

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日清戦争の後

賠償を受け取った日本は、それを金本位の備えにした

金は1度も日本へ運ばれず、ロンドンに置かれた

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1948年

通貨改革の翌朝、空だった店の棚に品物が並んだ

足りなかったのはモノより、お金への信用

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1320億金マルク

1921年に定められたドイツの賠償総額

316件

戦争とお金を語る停留所。八編すべてが二桁

銀行と信用394件
戦争の費用316件

3あなたならどうする?

1948年、空っぽだった商店の棚。通貨改革の翌朝、品物がずらりと並びました。いったい何が起きたのでしょう?

選んでみてください

どこかから品物が急に運ばれてきた

品物は、どこかから湧いたのではありません。人々は信じられないお金と引き換えに品物を手放さず、しまい込んでいたのです。

新しいお金が信じられた

そのとおりのことが起きました。足りなかったのはモノだけではなく、お金への信用。信用が戻った翌朝に、モノが戻ってきました。

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再現画戦争の費用は誰が払ったのか — 講座の口絵

この講座で、分かるようになること

  • 戦費をまかなう四つの手段を挙げて、それぞれの副作用を言える。
  • 「戦争が終わってから起きること」を、順を追って説明できる。
  • 議会や中央銀行が、戦費の必要から生まれたことを説明できる。
詳しい案内

講座の番号:B07

監修: 葉山 満

本文のほかに、演習11問・コイン3点・読む教材11件・参考文献1件 所要時間の出し方

ほかに分かること

  • 戦時の貨幣の記録を読むとき、どこに留保が要るかを判断できる。
  • 身代金・矢銭・兵糧・偽造という「教科書に載らない戦費」を実例つきで説明できる。
  • 賠償を、払う側と受け取る側の両面から論じられる。

この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。

あわせて読むと、つながりが分かる講座(任意)

出典の確かめ方を詳しく知りたい方へ(任意)

評価方法

講座内の演習11問(確認7・比較1・記述3)。到達は自己評価で記録します。

この講座の8つの章
  1. 戦費をまかなう四つの方法戦費の四手段は、負担を移す先が違うだけ。使える手段の数が、その国の信用を示す。
  2. 戦争が終わってから、いちばん大きいことが起きる戦時の貨幣を読むときは、必ず戦後まで追う。壊れるのは終わってから。
  3. 賠償は、二度目の戦争になる棚が空だったのは物不足ではなく、信用不足。信用が戻ると、モノは翌朝に戻る。
  4. 八編すべてに、この主題がある戦争はすべての貨幣史に現れる。同じ戦争を二編で読み比べるのが、比較の入り口。
  5. 王の値段 — 身代金という戦費中世の戦争では王も商品だった。身代金は、取り決めで定めた額と、実際に支払われた額を分けて読む。
  6. 矢銭と硝石 — 戦国の兵站経済信仰のつながりが送金と徴兵の道になり、火薬の原料は海外からしか買えなかった。戦国はカネの戦争。
  7. 偽札という兵器 — 通貨への攻撃敵の通貨の信用を破壊する偽造戦は、独立戦争からベルンハルト作戦まで繰り返された。
  8. 賠償の両面 — 払う国と受け取る国同じ「賠償」が、払う側では通貨の崩壊を、受け取る側では金本位の原資を生んだ。
読む教材(11)
  • 百年戦争のカネ イギリス 1337〜1453年 ウェストミンスターの議会
    議会が戦費の必要から育った場面。「カネを握る者は、口も持つ」の実例です
  • 太陽王の金が溶ける フランス 1709〜1715年 ヴェルサイユの寝室
    第2節。戦争が終わってから国庫が空になる過程を、原文で確かめてください
  • ルール占領 ドイツ 1923年1月 ルール工業地帯
    賠償が二度目の戦争になる場面。担保として工業地帯が押さえられます
  • 一九四八年六月二〇日 ドイツ 1948年6月 西側占領地区の商店街
    第3節。棚にモノが戻った理由が、物不足ではないと説明されています
  • フランの誕生 フランス 1360年 ブレティニー
    第5節。「取り決めで定めた額と、実際に支払われた額」——身代金の数字の読み方
  • 鉄砲と十字架 日本 1552〜1586年 和泉 堺・豊後府内
    第6節。戦国の火薬は海の向こうから。銀五匁という計算の出どころも原文で
  • 偽金の歴史 総論・世界 後1942年 収容所で刷られた偽のポンド札
    第7節。国家が強制収容所の囚人に偽ポンドを刷らせた作戦の記録
  • 日清・日露の戦費 日本 1897〜1904年 ロンドン
    第8節。「外から借りるための資格」。受け取った賠償の使い途
  • 壊れる貨幣 ギリシャ 前413年 デケレイアの砦
    砦がひとつ築かれただけで銀山への道が絶たれ、フクロウ銀貨を生んできた銀の供給が止まります。戦争が国庫より先に、貨幣の材料を止めることがあるという例です
  • 沙汰止み オーストリア 1622年ごろ 宿営地
    戦費のために薄めた貨幣を、その戦争を担う兵が受け取らなくなる場面です。貨幣は命令では流れず、受け取る側の了解があってはじめて流れる——その一線がどこで越えられたのかを読んでください
  • 貸さない銀行 トルコ 1914年 帝国オスマン銀行の役員室
    戦争が始まって、帝国は自国で紙幣を刷る権利が自国にないことを知ります。ただ一つの発券銀行が英仏の資本で、出資者の母国と戦う戦費のために金庫を開けなかった記録です
参考文献

この講座の本文で参照した本と資料です。

次に読む

国の統一とお金 →

次に分かること:規格の統一と、発行主体の統一を、別のこととして扱えるようになる。

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料金のご案内

講座の本文と図解の本、国ごとの物語をすべて読めて、貨幣学検定も受けられます。

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