知らない相手と取引するたびに、相手を調べるのは大変
調べる費用が、もうけを超えてしまう
知らない相手と取引し、遠くへ支払う。 そのとき誰かが相手を確かめ、払えなかったときを引き受けています。
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3分でわかる 銀行と信用
横に送って見られます
知らない相手と取引するたびに、相手を調べるのは大変
調べる費用が、もうけを超えてしまう
銀行が相手を調べ、銀行の名前で保証してくれる
調べる手間は消えたのではなく、移されただけ
イングランド
王が代わっても、ペニー銀貨の王の名は変えなかった
信用の宛先が、王から「この型の銀貨」へ移った
ヴェネツィア
両替商の机バンコが銀行の語源。壊された机は破産の語源
払えなくなった両替商の机は打ち壊された
1609年 アムステルダム
硬貨を動かさず、帳簿の書き換えだけで支払った
今の銀行振込のもと
1694年
戦争のお金を国に貸すために、イングランド銀行ができた
国の借金(国債)と中央銀行は双子として生まれた
1931年 ロンドン
みんなが引き出すなら自分も早く。取り付けは止まらない
1人ひとりの判断が正しいから止まらない
1907年 アメリカ
恐慌を鎮めたのは、70歳の1人の銀行家だった
役職も法の力も無い1人が、中央銀行の代わりをした
1933年3月
大統領がラジオで語りかけ、預金が銀行に戻りはじめた
信頼は、仕組みだけでなく言葉からも作られる
394件
教材で信用の話が出てくる場面の数。主題の中でいちばん多い
219年
イングランド銀行から、アメリカの今の中央銀行ができるまでの差
1931年のロンドン。「みんなが紙のポンドを金に替えに行っている」と聞きました。窓口では「落ち着いてください」と言われます。どうしますか?
選んでみてください
1人ひとりにとっては正しい判断でした。遅れれば実際に受け取れないからです。だから取り付けは止まりません。
呼びかけでは止まりませんでした。落ち着いたほうが損をするからです。止める方法は、窓口を閉じるか、もっと大きな誰かが保証するかの二つです。
その「大きな誰か」として中央銀行が作られました。ただ、その中央銀行に取り付けが起きたら、上はもうありません。
1531年、アントウェルペンに常設の取引所が建ちました。
掲げられた献辞は、こう伝えられています。
あらゆる国、あらゆる言語の商人の用のために
この一行が、信用というものの本質を言い当てています。
知らない相手と、言葉も通じないまま、取引ができる——そういう場を作る、ということです。
信用が無ければ、取引のたびに相手を確かめなければなりません。
相手の資産、相手の評判、相手の国。全部を確かめてから、やっと売る。
信用があると、この確認を自分で毎回しなくて済みます。けれど、確認が消えるわけではありません。
誰かが代わりに相手を確かめ、誰かが「払えなかったときは引き受ける」と約束しています。
取引所では、その場に入れる者だけが取引します。銀行は貸す相手を調べ、自分の名前で支払いを約束します。銀行券を受け取る人は、相手ではなく銀行の名前を見ます。その銀行を、さらに中央銀行が支えます。
信用とは、確認と保証を誰かが引き受けることで、知らない相手と取引できる状態のことです。
引き受けた側が確かめるのをやめたとき、あるいは払えなくなったとき、崩れます。

『銀行と信用の歴史』
始めから終わりまで通して読む本。図版22点・読み終える目安 約50分
無料で試し読みできる範囲: 「肩代わりの階段 — 取引所から中央銀行まで」
講座の番号:B12
監修: 葉山 満
本文のほかに、演習10問・読む教材11件・参考文献4件 所要時間の出し方
この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。
講座内の演習10問(確認7・比較0・記述3)。到達は自己評価で記録します。
この講座の本文で参照した本と資料です。