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日本のお金と法律

円、紙幣、硬貨、預金について、法律が何を定めているのかを読みます。

本文を読む目安:約8分 / 本で詳しく読む目安:約56分
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3分でわかる お金と法律

  1. 絵で見る
  2. 数字で見る
  3. あなたならどうする?
  4. くわしく読む

1絵で見る

横に送って見られます

1 / 8

法がお金にできるのは三つ。決める、独り占めする、罰する

できないのは「信じさせる」こと

2 / 8

法で「お金」と決めても、受け取りたくなければ闇の値が付く

法は信用を守れるが、作ることはできない

3 / 8

1792年 アメリカ

お金の中身をこっそり減らした役人は死刑、と決めた

罰の重さは、恐れの大きさ

4 / 8

室町の日本

悪い銭を嫌う人々に、禁止の令が何度も出された

何度も出たのは、十分に効かなかったしるし

5 / 8

1787年の夏

憲法は、国が紙幣を出せるかを書かなかった

書かれなかった1行が、100年の論争になった

6 / 8

1857年まで

スペインの銀貨は、建国後もアメリカの法のお金だった

法は、市場が選んだお金をあとから認めた

7 / 8

中世

利子を禁じられた商人たちは、為替手形を生み出した

時間で儲けるのは、神のものを盗むこととされた

8 / 8

1930年代 アメリカ

「金で払う」という契約の約束を、議会が無効にした

最高裁は、僅差で議会の側を支えた

2数字で見る

47件

お金と法の話が出てくる場面の数(アメリカ)。法から始まった国

アメリカ47件
フランス17件
イギリス8件

約70年

建国から、スペインの銀貨が法のお金でなくなるまで

3あなたならどうする?

あなたは室町の商人です。客が質の悪い銭で払おうとしています。お上からは「銭を嫌ってはならない」と令が出ています。どうしますか?

選んでみてください

令どおり、そのまま受け取る

法は「受け取れ」とは命じられます。けれど「価値があると思え」とは命じられませんでした。

良い銭と悪い銭を選り分ける

人々は実際に選り分けました。撰銭(えりぜに)といいます。同じ禁止令が繰り返し出されたのは、十分に効かなかったからです。

4くわしく読む

本文をくわしく読む ↓

再現画日本のお金と法律 — 講座の口絵

この講座で、分かるようになること

  • 法が貨幣に対してできることと、できないことを区別できる。
  • 罰則の重さから、その社会が何を恐れていたかを読める。
  • 法定通貨という言葉が、実際には何を強制しているかを説明できる。

この講座の本

『日本のお金と法律』

始めから終わりまで通して読む本。図版13点・読み終える目安 約56分

無料で試し読みできる範囲: 「通貨の単位と法貨 — 円は、どの条文で円なのか」

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詳しい案内

講座の番号:B17

監修: 葉山 満

本文のほかに、演習10問・コイン6点・読む教材11件・参考文献1件 所要時間の出し方

ほかに分かること

  • 法が書かれた時期と、その直前の失敗を結びつけて読めるようになる。
  • 合衆国憲法の貨幣条項(与える条文・禁じる条文・沈黙)を説明できる。
  • 利子禁止が金融技術を生んだ逆説と、金約款事件の争点を説明できる。

この講座は、ほかの講座を読まなくても始められます。

あわせて読むと、つながりが分かる講座(任意)

出典の確かめ方を詳しく知りたい方へ(任意)

評価方法

講座内の演習10問(確認7・比較0・記述3)。到達は自己評価で記録します。

この講座の8つの章
  1. 法にできること、できないこと法は定め・独占し・罰せるが、信じさせることはできない。法定であることは価値を保証しない。
  2. 罰則の重さは、恐れの大きさ罰則の重さは、恐れの大きさ。法を読むときは、その直前の十年を見る。
  3. 「使ってはならない」は、たいてい効かない同じ禁令が繰り返されているのは、効かなかった証拠。法は受け取りを命じられるが、価値を命じられない。
  4. 法が最も厚い編は、どこか法が厚い国と、慣行が厚い国がある。条文の量は制度の強さを示さない。
  5. 憲法の中の貨幣 — 条文と沈黙与える条文、禁じる条文、そして沈黙。書かれなかった一行が、百年の論争になった。
  6. 法は現実を追認する — スペインドルの七十年自前のドルを持ってもなお、よその銀貨が法定通貨であり続けた。法は市場の後を歩く。
  7. 神のものを盗むな — 利子禁止の生んだ技術時間は神のもの、利子は盗み。この禁止が、為替手形という金融技術の産婆になった。
  8. 金約款事件 — 契約と主権の対決契約の中の金の命綱を、法が外した。通貨主権と契約の自由が法廷で衝突した頂点。
この講座で読む実例(11)
  • フィラデルフィア、憲法制定会議 アメリカ 憲法の中の貨幣 1787年
    第2節。議場に大陸紙幣の記憶が漂っている場面です
  • 1900年金本位法 アメリカ 1900年 ワシントン、連邦議会
    法が数字で定めるとはどういうことか。一ドル=金二十五・八グレインの条文です
  • 撰銭の世 日本 1485〜1500年 大内の城下と京
    第3節。大内氏と幕府で扱いが逆になっている点に注目してください
  • ルイ16世と改革者たち フランス 1774〜1776年 財務総監の執務室
    「破産なし、増税なし、借入なし」という三つの否。法ではなく誓いですが、同じ構造です
  • 条文の沈黙の中 アメリカ 憲法の中の貨幣 1787年〜
    第5節。書かれなかった一行の重さ。沈黙は戦場の予約地
  • スペインドルの国 アメリカ 建国〜1857年 合衆国の街角
    第6節。「よその銀貨」と歩んだ約七十年。法は市場の後を歩く
  • 神と貨幣 総論・世界 中世 利子の禁止と迫害
    第7節。時間は神のもの——利子禁止の神学
  • 金を手放した春 アメリカ 1933〜1935年 連邦最高裁判所
    第8節。契約と主権の対決。僅差という事実まで含めて
  • 銭荒 中国 8〜10世紀 布告の貼られた城門
    銅器を作るな、銭を国の外へ出すな、貯め込むな——禁令は九世紀を通じて繰り返し出されました。禁令の回数がそのまま効かなかった回数になるとき、法そのものに何が起きるのかを読んでください。
  • 金を持つことを、禁じた インド 1962〜1990年 一九六八年八月二十四日
    1968年8月24日の金統制法は、地金と貨幣の形で金を持つことそのものを禁じ、手元の金貨や金塊を装身具に作り替えて申告させました。法が家の中まで届いたとき、その作り替えの費用を誰が払ったのかまで見てください。
  • 単一の発券者 メキシコ 1925〜1932年 市場
    新しく建てられた中央銀行の銀行券を、市場の商人たちが静かに押し返しました。中央銀行は法令で建てられても、信用は法令では建たないという場面です。
参考文献
  • What is legal tender? — Bank of England 法定通貨は「店が受け取る義務がある」ことを意味しない、と中央銀行自身が明言している解説。イングランド銀行券はスコットランドでは法定通貨ではなく、スコットランド銀行券はイングランドでもスコットランドでも法定通貨ではない。最終更新2025-02-26

この講座の本文で参照した本と資料です。

料金のご案内

講座の本文と図解の本、国ごとの物語をすべて読めて、貨幣学検定も受けられます。

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