NOMISMA SCHOLA

計量経済史

F7 — 隣の学問

計量経済史 — 科目の口絵

「ローマ兵の年俸は現代でいくらか」を真面目に考える科目です。 二千年の物価と賃金の読み方と、その計算の限界を学びます。

監修: 葉山 満 / 本文の読了目安: およそ 6 分(本文 3,200 字・毎分500字で換算。演習と読む教材の時間は含みません) / 本文のほかに、演習 6 問・実物 1 点・読む教材 4 停・参考文献 1 件

この科目で、できるようになること

  • 古代の賃金の現代換算が「換算の物差し選び」の問題であることを説明できる。
  • ハミルトンの集計の方法と限界を、計量史学の模範として語れる。
  • 年率換算(百年四倍=年一・四%)で速度の直感を持てる。
  • 「数えられないもの」を明記する作法を実践できる。

レッスン(6節)

  1. ローマ兵の年俸 — 換算という難問銀で測るか、パンで測るか、日数で測るか。物差しの選択が、答えを桁で変える。
  2. 集計の金字塔 — ハミルトンの方法一次資料の網羅・数字の公表・限界の明記。一九三〇年代の集計が、今も模範である理由。
  3. 速度の直感 — 百年で四倍を年率で読む「革命」も年率にすれば一・四%。速度の直感が、名前に振り回されない読みを作る。
  4. 戦費を算える — 幅を書いた集計者軍費四千百五十六万円余「資料によってかなり違う」。幅の明記ごと引用するのが作法。
  5. 誰にとっての物価か — 分配の計量インフレは村に有利で町と国に不利だった。平均の物価の下に、別々の損益表がある。
  6. 数えられないものの目録 — 計量の限界の作法件数は記述の量、出土は埋めた者の偏り、帳簿は関所の内側。限界の目録が計量を守る。

読む教材(4)

  • 価格革命 スペイン 1503〜1660年 セビリャ、公式登録簿の書庫
    第2節。方法の金字塔。限界の明記まで含めて模範
  • 価格革命 スペイン 1501〜1600年 カスティーリャの町
    第3節。年率一・四%の意味。名前と速度の分離
  • 西南戦争とインフレ 日本 1877年 東京 紙幣寮
    第4節。幅を書いた集計者と、幅ごとの引用
  • 西南戦争とインフレ 日本 1878〜1881年 町と村
    第5節。平均の分解。誰が得をして誰が損をしたのか

評価方法

科目内の演習 6 問(確認 4・比較 1・記述 1)。到達は自己評価で記録します。

参考文献

実在を確認した文献・一次資料のみを載せています。