NOMISMA SCHOLA

貨幣の哲学・思想史

F1 — 隣の学問

貨幣の哲学・思想史 — 科目の口絵

校名の由来を教える科目です。 アリストテレスが「ノモス(法・慣習)から生まれるもの」と呼んだノミスマ。金属か、約束か——二千年の思想の対決を辿ります。

監修: 葉山 満 / 本文の読了目安: およそ 7 分(本文 3,261 字・毎分500字で換算。演習と読む教材の時間は含みません) / 本文のほかに、演習 6 問・実物 2 点・読む教材 4 停

この科目で、できるようになること

  • 校名ノミスマの由来(ノモスから生まれるもの)を説明できる。
  • 金属主義と表券主義の主張を、それぞれ支持する史実つきで言える。
  • 「貨幣とは信じられる約束である」という命題の来歴を辿れる。
  • 二つの立場を、勝敗ではなく適用範囲の問題として扱える。

レッスン(6節)

  1. ノモスから生まれるもの — 校名の由来貨幣の価値は自然ではなく取り決めに由来する。二千三百年前の洞察が、この学校の名になった。
  2. 金属になった思想 — ビザンティンのノミスマ同じ名の実在の金貨は、七百年純度で立った。皮肉にも、金属主義の代表として。
  3. 金属主義の言い分 — 中身がすべてコブは刻印された地金、ヴァイキングは重さだけを見た。金属主義には強い実例が並ぶ。
  4. 表券主義の言い分 — 取り決めがすべて名は金属から自立し、帳簿の残高が貨幣になった。取り決め側にも強い実例が並ぶ。
  5. 廃墟の答え — 貨幣とは信じられる約束であるあらゆる死に方を見た国が出した答えは、金属でも命令でもなく、約束だった。
  6. 終わらない問い — 思想史の現在地国家なき貨幣の実験も、ドルの物差しの上に立った。ノミスマの問いは、いまも開いている。

読む教材(4)

  • ビザンティン 総論・世界2700年 後 11世紀 ノミスマの落日
    第2節。校名と同じ名を持った実在の金貨の、栄光と落日
  • タバコが貨幣だった ドイツ 1947〜1948年 廃墟の都市、改革前夜
    第5節。二千年の対決を一行に畳んだ、廃墟の結論
  • カロルスグルデン オランダ 1521〜1543年 十七州、帳簿の上
    第4節。表券主義の側の、最も静かで強い実例
  • デジタルの岸辺 アメリカ 2009年 インターネットの上
    第6節。問いの現在形。挑戦者もドルの物差しの上に

評価方法

科目内の演習 6 問(確認 4・比較 1・記述 1)。到達は自己評価で記録します。