NOMISMA SCHOLA

ライデン包囲の紙の貨幣(28ストイフェル)

1574年 ・  ・ 十六世紀 ・ ライデン市(第二次包囲)

ライデン包囲の紙の貨幣(28ストイフェル)(表)
Rijksmuseum / CC0(Wikimedia Commons)

1573年から翌年にかけて二度囲まれたライデンでは、二度目の包囲で銀器を潰すための銀そのものが尽きた。街は教会の書物から表紙を剥がし、紙を幾重にも固め、そこへ貨幣の刻印を打った——紙で打たれた貨幣である。本品は28ストイフェルの現物で、面には獅子と、ライデンの交差する鍵の盾、そしてPVGNO PRO PATRIA——祖国のために戦う、の銘が読める。同じ包囲の貨幣には「これは自由のために」の銘も知られる。紙のカネそのものは中国がはるかに先んじていたが、囲まれた街が金属の裏づけなしに打ち出したこの紙は、ヨーロッパでは最初期の紙の貨幣とされ、その意味の重さは額面のはるか上にあった。