州法銀行の10セント券
1862年7月1日(券面) ・ 紙 ・ 十九世紀 ・ ファーマーズ・アンド・マニュファクチャラーズ銀行(ニューヨーク州ポキプシー)

ニューヨーク州ポキプシーの「ファーマーズ・アンド・マニュファクチャラーズ銀行」が発行した、一八六二年七月一日付の十セント券。連邦の銀行が消えたあと、紙幣の発行は州法銀行に委ねられ、全国で数千種類の銀行券が並流した。遠隔地の銀行券は額面より割り引かれ、偽札と破綻銀行券を見分ける鑑定書——バンクノート・リポーター——が商人の必需品になった。換金に行きにくい僻地に本店を置く銀行は「山猫銀行」と呼ばれたと伝わる。中央銀行のない国が恐慌のたびに素手で耐えた、貨幣の森の時代の小さな一枚である。