NOMISMA SCHOLA

千年の帳簿

B20 — 横断テーマ

千年の帳簿 — 科目の口絵

「ユダヤ人はお金に強い」という話は、なぜ千年も語られてきたのか。

監修: 葉山 満 / 本文の読了目安: およそ 7 分(本文 3,362 字・毎分500字で換算。演習と読む教材の時間は含みません) / 本文のほかに、演習 6 問・読む教材 3 停

この科目で、できるようになること

  • 中世の利子の禁止が、貸付という仕事を誰に押しつけたかを、史料の順で言える。
  • 宮廷ユダヤ人と宮廷代理人が、絶対主義国家の財政で何を担ったかを、四つの役割で説明できる。
  • ロスチャイルド家の起点が古銭の商いだったことを、文書館の年で辿れる。
  • 「ワーテルローで財を成した」という話の出どころを、年と媒体で言い、噂と史料を分けられる。

レッスン(8節)

  1. 時間は神のもの — 利子の禁止と、押しつけ利子の禁止は貸付を消さず、担う人を変えた。押しつけられた仕事が、憎まれる富の始まりだった。
  2. 読み書きの規範 — 職業が選ばれる読み書きの規範が都市の職業を選ばせた、という仮説がある。押しつけの説明と並べて読む。
  3. 王の庇護と搾取 — イングランド 一二七八年庇護と重税は対だった。貨幣の純度を守る名目が、特定の人々に向いた年を、貨幣学は忘れない。
  4. 宮廷ユダヤ人 — 絶対主義国家の財政絶対主義国家は軍需・造幣・信用・徴税を特定の家に任せた。家の地位は、君主の寿命に頼っていた。
  5. ゲットーの古銭商 — フランクフルト 一七五七年ロスチャイルド家の最初の商品は古銭だった。目録を信じた君主の信用が、金融の仕事へ広がった。
  6. 国債を引き受ける家 — 貸さなければ、戦えない国債を引き受ける家は、戦争の可否を握る。値段が毎日つく国債が、国の信用を数字にした。
  7. 噂の出どころ — ワーテルローと一八四六年の小冊子「ワーテルローで財を成した」の出どころは一八四六年の小冊子。噂は、出どころを書くと史料に変わる。
  8. いまの数 — 「世界で一番」を支える統計は無い「世界で一番」を支える統計は無い。在るのは年と国と分母の付いた数だけで、そう書く。

読む教材(3)

  • 神と貨幣 総論・世界2700年 中世 利子の禁止と迫害
    第 1 節。中世の教会が利子を禁じ、貸付をユダヤ人に押しつけた構図。総論「神と貨幣」の停で
  • ロングクロスと追放 イギリス 11〜13世紀 ロンドンとイングランド各都市
    第 3 節。ノルマン征服後の定住と王の庇護、一二七八年の大量逮捕。ポンド編の停で
  • 日清・日露の戦費 日本 1904年 ロンドン
    第 8 節。一九〇四年、ジェイコブ・シフと高橋是清の晩餐会。「席次は作られたものだった」— 伝説を史料で解いた例

評価方法

科目内の演習 6 問(確認 4・比較 0・記述 2)。到達は自己評価で記録します。