2ペセタ銀貨(臨時政府期)

横たわるヒスパニア——ハドリアヌス帝のローマ貨に倣った土地の擬人像が、君主の肖像に代わって面を占める。1870年銘の2ペセタ銀貨、1868年の名誉革命が生んだ新通貨ペセタの最初期の一枚である。革命がイサベル2世を王座から追ったのち、臨時政府の蔵相ラウレアノ・フィゲロラは1868年10月19日の政令で旧王朝の幣制ごと単位を改めた——100センティモに分かれる十進法の銀貨単位、ペセタ。当時、国内に流通する貨幣は97種類——のちに幣制を統一するフィゲロラ自身がそう数えている。規格はラテン通貨同盟に合わせられ、1ペセタは銀5グラム、フランと等価の設計。だがスペインは同盟に正式加盟せず、規格だけを共有する外側の同調者だった。8レアルで世界の貨幣を揃えた国が、ようやく自国の貨幣を揃えた——ペセタの134年が、ここから始まる。