NOMISMA SCHOLA

マクシミリアンの一ペソ

1866年 ・  ・ 十九世紀 ・ メキシコ市造幣所

マクシミリアンの一ペソ(表)マクシミリアンの一ペソ(裏)
Unknown authorUnknown author / Public domain(Wikimedia Commons)

一八六四年、ナポレオン三世の武力介入を背に、ハプスブルク家のマクシミリアンがメキシコ皇帝に擁立された。この皇帝が貨幣史に一つの画期を残す。一八六六年、額面に初めて「UN PESO」——一ペソと刻んだ貨幣を発行したのである。表には皇帝の肖像と「MAXIMILIANO EMPERADOR」の銘、品位は〇・九〇三、重さは二七・〇七グラムだった。八レアルの世界に十進法の表記が本格的に入ってくる。押し付けられた帝政の、押し付けられた勘定だった。