コブ(マクキナ)

一五七二年、フェリペ二世期の造幣所で「盾型」のコブの打造が始まった。スペイン語ではマクキナ——語源には諸説あって確定していない。銀の棒から切り出した不定形の板を、ハンマーで手早く打つ。速く、大量に、形は二の次という流儀である。一枚ごとに輪郭は違い、カルロス・イ・フアナ貨の比較的丁寧な作りは過去のものになった。ただし重量と品位そのものは規格通りに保たれている。世界が求める銀の量が、貨幣から形の美しさを削ぎ落とした。

一五七二年、フェリペ二世期の造幣所で「盾型」のコブの打造が始まった。スペイン語ではマクキナ——語源には諸説あって確定していない。銀の棒から切り出した不定形の板を、ハンマーで手早く打つ。速く、大量に、形は二の次という流儀である。一枚ごとに輪郭は違い、カルロス・イ・フアナ貨の比較的丁寧な作りは過去のものになった。ただし重量と品位そのものは規格通りに保たれている。世界が求める銀の量が、貨幣から形の美しさを削ぎ落とした。