表裏と銘文の調べ方
まず、両面に何が見えるかを言葉にしてみます。次に、文字と図柄を所蔵記録の説明と比べます。見えたことと、資料を読んで分かったことを分けるのが出発点です。
① 両面の形を記録する
顔が右を向いている、座る人物がいる、文字が縁に沿って並ぶ。初めは名前を決めず、見える形と位置を書きます。表裏の呼び方は、参照する所蔵記録や図録で確認します。
② 読める文字を写す
読める文字を、並び順や位置と一緒に記録します。読めない箇所を、知っている名前で埋めないようにします。銘文には発行者の名や年号などが含まれる場合があり、種類を調べる手がかりになります。
③ 資料と照合する
所蔵記録で、図柄や文字、年代の説明を確かめます。人物名や神名は、参照した資料と一緒に書き留めます。写真と資料が同じ個体を指すかも確認します。
④ 作り方を調べる
縁や模様の残り方を観察し、鋳造・打刻の説明と比べます。表裏の写真だけでは側面の形や厚さが分からないことがあります。作り方や真贋を、一つの見た目だけで決めないようにします。
⑤ 意味を考える
誰が、どの時代に、この図柄を選んだのか。発行者と肖像の人物が違う場合もあります。図柄を選んだ意図については、観察した事実と分け、根拠を添えて考えます。