NOMISMA
辞典と参考文献

United States v. Bernard L. Madoff, 09 Cr. 213 (DC) — Memorandum of Law of the United States in Opposition to Defendant's Motion for a Reduction in Sentence (Doc. 223)

U.S. Attorney's Office, Southern District of New York(Audrey Strauss, Drew Skinner, Louis A. Pellegrino)

この資料が支える主張

  1. BLMIS は1960年設立の登録ブローカー・ディーラーで、自己売買・マーケットメイク・投資助言の三部門を持ち、投資助言部門は1980年代半ば以降別の階で運営された(PSR ¶29–31, p.1)
  2. 政府は詐欺の開始を「少なくとも1980年代」とし(PSR ¶44)、被告自身は答弁で「記憶では1990年代初め」と述べた(Plea Tr. 25)(pp.2, 7)
  3. 被告は「スプリット・ストライク・コンバージョン戦略」を称し、実際には顧客資金を証券に投資せず Chase Manhattan の口座に置き、他の顧客の解約と利益の支払いに充てた(Plea Tr. 24; PSR ¶47–49, 62)(pp.2, 7)
  4. 仕組みの要: 運用者と保管者(カストディアン)が同一で独立の保管者による発見を排除(PSR ¶65)、偽の月次報告書と取引確認書(PSR ¶67)、SEC へ提出した偽の監査済み財務諸表(PSR ¶73)、ファンド運用者に BLMIS が運用者であることを顧客へ告げさせない(PSR ¶63)(pp.2–3)
  5. 2008年後半の解約請求は合計約70億ドル(PSR ¶36)。12月9日に弟へ、翌日に息子たちへ「巨大なポンジ・スキーム」と認め、12月11日に FBI が逮捕。机には1億7,300万ドル分の署名済み小切手100枚(PSR ¶37–43)(p.4)
  6. 量刑前の分析で少なくとも1,341口座が合計130億ドル超の直接損失を被った(PSR ¶90)。投資家2人が自殺した(PSR ¶94–95)(p.5)
  7. 2009年3月12日に司法取引なしで11訴因に有罪答弁。2009年6月29日に150年の刑(PSR ¶128, 206)。損失額130億ドル超は終身刑相当の基準額の32倍超(pp.6–9)
  8. 被告は保護観察官に「500億ドルという数字は元本ではなく利益だ」と述べた(PSR ¶112)(p.8)
  9. 2002〜2008年に2億5,000万ドル超の顧客資金をロンドンの関連会社経由で自己売買部門へ移した(PSR ¶68)(p.3)
  10. 崩壊時に投資家へ示していた資産は約650億ドル(PSR ¶35, 62)。詐欺の期間に主口座へ流入した額は約1,700億ドル(PSR ¶16(o))。量刑時点で判明した損失は130億ドル超、2020年2月時点の受託者の認容請求額は194億ドル超(p.26)
  11. 開始時期について政府は、2008年12月の proffer で本人が「1970年代」と述べたこと、量刑時の判事の「1990年代より前に始まったのは明らか」(Sent. Tr. 43)、従業員の公判証言(1970年代初めから偽の遡及取引を作った)、法廷会計士の報告(1970年代まで遡って取引の証拠なし)を挙げる。答弁での「記憶では1990年代初め」の直後に政府は「被告の説明のすべてに同意しない」と述べた(Plea Tr. 31)(p.23 と注14–16)
  12. 本人は共謀罪ではなく実質犯だけに答弁し、長く一人でやったと主張したが、他に14人の BLMIS 従業員・関係者が有罪となり、うち5人は公判で有罪(p.24)
  13. 受託者は政府に、本人は回収を「一切助けていない」と伝えた。政府の Madoff Victim Fund と受託者の回収は本人の協力なしに行われた(p.24)。SIPC の法務顧問は、多くの元顧客が部分的にしか補償されておらず清算は数年続くと裁判所に書いた(p.25 注17)
  14. 2009年3月27日の保護観察官との面談で本人は「500億という数字は元本ではなく利益」「不況で市場が無かった」と述べた(PSR ¶112)(p.8)
  15. 顧客資金を含む BLMIS 口座からの私的支出: ヨット2隻1,150万ドル、住宅購入への650万ドルの貸付、マンハッタンの440万ドルの住居、カントリークラブ4口95万ドルなど(PSR ¶82–84)(p.3)。逮捕後、保釈中に100万ドル超の私物を家族・友人へ郵送(PSR ¶26)(p.4)
  16. 量刑時の判事の理由: 20〜25年を超える刑は象徴に留まるが象徴は重要で、応報・抑止・被害者の三つ(Sent. Tr. 46–49)(p.9)。本人は2019年2月に恩赦を申請、9月に刑務局へ減刑を求め12月5日に却下、2020年2月5日に裁判所へ申立て。政府は3月5日に反対(pp.10–12)
  17. 本人は服役中の取材・宣誓供述で、犯罪は「帳簿上の違反」で「ポンジではない」、顧客は「洗練された投資家」と書面で認めていた、と述べた。政府はこれを責任の否認と責任転嫁と呼ぶ(pp.19–23)
  18. 被害者約520人が裁判所へ書簡を送り、釈放を支持したのは約20人(4%)(p.27)

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