NOMISMA SCHOLA

2ユーロ記念貨(経済通貨同盟10年)

2009年 ・ ニッケル ・ 二十一世紀 ・ スペイン

2ユーロ記念貨(経済通貨同盟10年)(表)2ユーロ記念貨(経済通貨同盟10年)(裏)
Reinhard Saczewski / Public domain(Wikimedia Commons)

2009年、通貨統合10周年を記念して発行された2ユーロ記念貨のスペイン打ちである(ベルリンの貨幣陳列室ミュンツカビネット収蔵の個体)。1999年1月1日、ユーロが帳簿上の通貨として発足し、ペセタは1ユーロ=166.386ペセタで固定された。2002年1月1日にユーロ現金が流通をはじめ、同年2月28日をもってペセタは法定通貨の地位を終える——1868年10月19日の政令から134年。フランがそうであり、マルクがそうであったように、国民通貨は共同通貨へ合流した。だがスペインの円環はひときわ深い。世界史上初のグローバル通貨・8レアルを発行した国が、こんどは自前の通貨を持たない側に立ったのである。世界を回した銀を自分のものにできなかった帝国は、最後に、貨幣そのものを共有した——レアルの航路の、結びの一枚である。