NOMISMA SCHOLA

共和国の1ペセタ紙幣

1937年(券面) ・  ・ 二十世紀 ・ スペイン共和国(内戦期)

共和国の1ペセタ紙幣(表)共和国の1ペセタ紙幣(裏)
Amfeli / CC BY 4.0(Wikimedia Commons)

1937年、スペイン共和国の1ペセタ紙幣である。1936年7月に始まった内戦は、貨幣も二つに裂いた——共和国側とフランコ側はそれぞれ別のペセタを発行し、互いの紙幣を認めない。「二つのペセタの戦争」と呼ばれる。フランコ側は1936年11月、1936年7月18日以降に共和国側が発行した貨幣を無効と宣言し、1938年には共和国紙幣の所持そのものを禁じた。共和国側の街からは小銭が消え、自治体や組合の地方紙幣、台紙に郵便切手を貼った切手貨幣が穴を埋めた。この小さな紙は、その欠乏の時代の共和国の1ペセタである。戦後、敗者の紙幣は無効のまま紙屑となった。勝者の通貨だけが残る——貨幣史の、動かない事実である。