東ドイツの一マルク
1979年 ・ アルミ ・ 二十世紀 ・ ドイツ民主共和国(ベルリン造幣所)

Matd13 / Public domain(Wikimedia Commons)
槌とコンパスの国章を刻む、ドイツ民主共和国の一マルク。アルミニウムの、羽のように軽い貨幣である。西の通貨改革に対抗して生まれた東のマルクは、以後四十年あまり、同じ名を持つ二つの貨幣として西のDマルクと並び立った。公式には一対一。しかし闇の両替は大きく離れ、東の人々にとってDマルクこそ「本物のカネ」の代名詞になっていく。千九百九十年、東西通貨同盟——政治の決断による一対一の交換で、この貨幣は歴史を閉じた。