ナポレオン三世の五フラン銀貨
1856年 ・ 銀 ・ 十九世紀 ・ パリ造幣所(第二帝政)
ナポレオン三世の五フラン銀貨(一八五六)。第二帝政の下、月桂冠をかぶった皇帝の横顔が銀貨に載る。カエサル以来の、権力者が己の顔を貨幣に刻む営みである。だがこの時代、カリフォルニアとオーストラリアの金が世界にあふれ、公定の十五・五対一の秤では銀のほうが値打ちが高くなった。人々は五フラン銀貨を溶かし、インドへ送る。ジェルミナルの複本位が静かに金へ傾くなか、この銀貨は日常から姿を消していった。
1856年 ・ 銀 ・ 十九世紀 ・ パリ造幣所(第二帝政)
ナポレオン三世の五フラン銀貨(一八五六)。第二帝政の下、月桂冠をかぶった皇帝の横顔が銀貨に載る。カエサル以来の、権力者が己の顔を貨幣に刻む営みである。だがこの時代、カリフォルニアとオーストラリアの金が世界にあふれ、公定の十五・五対一の秤では銀のほうが値打ちが高くなった。人々は五フラン銀貨を溶かし、インドへ送る。ジェルミナルの複本位が静かに金へ傾くなか、この銀貨は日常から姿を消していった。