NOMISMA SCHOLA

初期メロヴィングの銀ドゥニエ

7世紀後半 ・  ・ 七世紀 ・ フランク世界の造幣人

初期メロヴィングの銀ドゥニエ(表)初期メロヴィングの銀ドゥニエ(裏)
Derby Museums Trust(Alastair Willis) / CC BY 2.0(Wikimedia Commons)

7世紀を通じてメロヴィング金貨の金純度は段階的に下がり、約670〜680年頃、フランク世界で金トリエンスが小型の銀貨に置き換わった。これがフランクの銀のドゥニエの始まりである。金貨が遠隔・大口・威信の貨幣だったのに対し、銀貨は近距離・日常・実務の貨幣であり、西ヨーロッパは以後数百年にわたって事実上の銀本位に入る。地中海の金と切れ、北方の銀へ経済の重心が移った転換だった。