NOMISMA SCHOLA

シーテッド・リバティ・ダラー

1860年 ・  ・ 十九世紀 ・ 合衆国造幣局

シーテッド・リバティ・ダラー(表)シーテッド・リバティ・ダラー(裏)
Coin: Christian Gobrecht, Image by Lost Dutchman Rare Coins / Public domain ・ Lost Dutchman Rare Coins for image, Christian Gobrecht for coin / Public domain(Wikimedia Commons)

岩に腰を下ろした自由の女神が、LIBERTY の銘を帯びた盾を支え、竿の先に帽子を掲げる。一八六〇年銘のシーテッド・リバティ・ダラー——複本位の建前の下で打たれた標準銀ドルである。折しもネヴァダの銀山は産出を増やし、ドイツの金本位移行が世界の銀価を押し下げようとしていた。千八百七十三年、鋳貨法の改定でこの標準銀ドルは鋳造品目から静かに姿を消す。当時はほとんど誰も気に留めなかったその条項は、数年後「1873年の犯罪」と呼ばれて政治を焼く大火になる。銀の時代の終わりを、まだ知らずに座している一枚。

直径 38.1mm