10ドル金証券(1928年シリーズ)

金色の印章と番号、ハミルトンの肖像、そして券面下辺の一行——「IN GOLD COIN PAYABLE TO THE BEARER ON DEMAND(要求あり次第、金貨で支払う)」。千九百二十八年シリーズの十ドル金証券である。財務省に預けられた金と引き換えられる紙——だがその約束は五年後に終わる。千九百三十三年、大統領令六一〇二号が金の私有を原則禁止とし、翌年の金準備法で金価格は一オンス二〇・六七ドルから三五ドルへ——ドルは金に対して切り下げられ、債券の金約款も無効化された。国内の金兌換の最後の日々を、この紙は金色の印章のまま覚えている。