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歴史から学ぶ、いまの判断 / ニュースの読み方

ニュースの読み方 — 「現金が消える」を分母から読む

「キャッシュレス比率が急上昇」の見出しは、何が増えたと言っているのか

3分でわかる 「現金が消える」の読み方

  1. 絵で見る
  2. 数字で見る
  3. あなたならどうする?
  4. くわしく読む

1絵で見る

横に送って見られます

1 / 8

見出しは「キャッシュレス決済比率58%」

見出しに載る数は一つ

2 / 8

分母を見ないと、何が減ったのかは分からない

3 / 8

2024 → 2025年

42.8% から58.0% へ。1年で15ポイント上がって見える

4 / 8

2025年から物差しが変わり、分母から帰属家賃などが外れた

新しい物差しの方が8〜9ポイント高い

5 / 8

二つの年を並べるなら、同じ物差しで並べる

6 / 8

2024年

ユーロ圏の店頭では、現金は件数で52%、金額で39%

7 / 8

2025年の大晦日

年を越した銀行券は120.6兆円

183.2億枚

8 / 8

自分の1週間の支払いを、件数と金額で数える

2数字で見る

52%

ユーロ圏の店頭で、現金で払った割合(2024年・件数)。数え方で姿が変わる

件数で数える52%
金額で数える39%

82.7%

2025年、日本の「現金以外」の金額のうち、クレジットカードの分

クレジットカード82.7%
コード決済10.2%
電子マネー3.7%

120.6兆円

2025年の大晦日に年を越した銀行券。使われる割合と、出回っている量は別の数

3あなたならどうする?

新聞に「キャッシュレス比率、1年で15ポイント上昇」。あなたはどう読みますか?

選んでみてください

現金離れが一気に進んだ

2025年から物差しが変わり、分母から持ち家の帰属家賃などが外れています。新しい物差しの方が8〜9ポイント高い、と書かれています。二つの年は、同じ物差しで並べます。

物差しが変わっていないか見る

その通りです。2024年の42.8% と2025年の58.0% は、違う物差しの数です。指標の定義が変わった年は、前の年と並べません。

4くわしく読む

本文をくわしく読む ↓

使う場面 新聞やテレビで、決済比率や「現金離れ」の数を見た日

見出し

「キャッシュレス決済比率58%」「現金離れ加速」。見出しには数が一つ載ります。その数の分母を見ないと、減ったのが何かは分かりません。

数の中身

経済産業省は2025年のキャッシュレス決済比率を58.0%(162.7兆円)と公表しました。金額の比率で、分母は国内の消費支出です。前年の2024年は42.8%(141.0兆円)でした。一年で15ポイント上がったように見えますが、2025年から「国内指標」に変わり、分母から持ち家の帰属家賃などが外れています。同省は、2020〜2024年の実績では国内指標の方が8〜9ポイント高いと書いています。二つの年を並べるなら、同じ指標で並べます。

件数と金額

同じ「現金以外」でも、金額と件数で姿が違います。2025年の分子の内訳は、金額ではクレジットカードが82.7%、コード決済が10.2%、電子マネーが3.7% です。ユーロ圏では欧州中央銀行が件数で数えます。2024年、店頭の支払いのうち現金は件数で52%、金額で39% でした。件数では現金が最も多い手段で、金額ではカードが45% で上回ります。

残っている現金

減った現金と、残っている現金は別の数で測られます。日本銀行は2020年の方針で、日本の現金流通高は名目 GDP の二割ほどと高い、と書きました。2025年の大晦日に年を越した銀行券は120.6兆円・183.2億枚です。支払いの場面で現金の割合が下がることと、出回っている現金の量が減ることは、別の出来事です。

自分の場合

自分が一週間に払った回数のうち現金が何回か、金額のうち現金がいくらか。件数と金額の両方で数えると、記事の数が自分に当てはまるかどうかが見えます。

手順

  1. 分母を探す消費支出か、店頭の支払い件数か、出回っている現金の量か
  2. 件数か金額か件数では現金、金額ではカードが多くなりやすい
  3. 物差しが変わった年か指標の定義が変わった年は、前の年と並べない
  4. 残っている数も見る使われる割合と、出回っている量は別の数

他の国では

ユーロ圏では20か国のうち14か国で、2024年の店頭の支払いは件数で現金が最も多い手段でした。65歳以上に限ると現金は57% です。同じ「減った」でも、数え方で姿が変わることは、国を問いません。

参考文献

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P7 P2 新しい払い方を使う前の五問 — 誰の負債か・帳簿・先か後か・取り消し・相談先

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