オーストリア帝国 一ターラー 一八二〇年

オーストリア皇帝フランツ一世の一ターラー銀貨、一八二〇年。表は月桂冠の皇帝の頭部と AVSTRIAE IMPERATOR の銘、裏は双頭の鷲。同じ一八二〇年、ウィーンの宰相府が家との交渉に入った。相手は外務大臣メッテルニヒ、案件は富くじの形をとる大きな公債だったと文書館は記す。仕組みは込み入っていて、ウィーンにロスチャイルドの誰かが居なければ進まない。行ったのはザロモンで、帝国の法はユダヤ教徒の不動産の取得を認めず、商会の帳場は宿の一室に置かれた。その帝国の名を刻む銀貨である。