NOMISMA SCHOLA

ムエラ・ウエルタ銀貨

1914年 ・  ・ 二十世紀 ・ 憲政軍(ビジャ派の勢力圏)

ムエラ・ウエルタ銀貨(表)
Kozuch / Public domain(Wikimedia Commons)

革命は紙だけでなく、記憶に残る銀貨も生んでいる。一九一四年、ビジャ派の勢力圏で打たれたペソ銀貨には「ムエラ・ウエルタ——ウエルタに死を」の銘が刻まれていた。敵将ウエルタの死を願う叫びを、そのまま貨幣に刻んだのである。銀そのものの価値が下地にあるからこそ、貨幣は何を刻まれても貨幣として立つ。紙がことごとく死んでいく時代に、銀は叫びを刻まれてもなお銀のままだった。