アルテミスと獅子のドラクマ
前375〜前200年頃 ・ 銀 ・ 紀元前三世紀 ・ マッサリア(現マルセイユ)

マッサリア、いまのマルセイユが打った銀のドラクマ。表に、弓の矢筒を負う若きアルテミスの頭。裏に、歩む獅子と、都市の名を約めた四文字ΜΑΣΣΑ。重い基準に始まり、やがて純銀およそ二・二から二・七グラムの、軽い基準へと移った。穀物の穫れぬ港町は、陸より海を信じ、その銀に自らの顔と名を刻んで流した。ギリシアの植民市が地中海の西の端へ運んだ、貨幣という考えそのもの。都市が自らの名を刻んで流した、ガリア最古級の銀貨のひとつである。