NOMISMA SCHOLA

ワンパム(貝ビーズの帯)

17世紀(交易通貨の時代) ・  ・ 十七世紀 ・ 北米先住民(ニューイングランド)

ワンパム(貝ビーズの帯)(表)
Ian Alexander / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

白い貝と紫の貝を磨いて珠にし、糸で織り上げた帯——ワンパムである。北米先住民にとって、それは本来、儀礼と記録と外交の器物だった。盟約を記憶し、語り継ぐための帯が、植民者との毛皮交易の中で通貨としての用法を広げ、マサチューセッツでは十七世紀半ばの一時期、少額支払い向けの法定通貨とされた。恒常的な貨幣の供給がない植民地では、タバコも穀物も釘も支払いに使われた。貨幣とは何か——ドルの物語は、その問いから始まる。